最近耳にする機会の多くなった”VIX指数”について少し調べてみました。
特に最近の相場下落時には気になる方も少なくないのではないでしょうか。
VIX指数とは
概要
”Volatility Index”の略。
シカゴオプション取引所がS&P500種株価指数のオプション取引の値動き、というかボラティリティ(価格の変動率)をもとに算出・公表している指数です。
一般的には、この数値が高いほど投資家が先行きの値動きが荒くなると意識していることになります。
この指数を自分で算出することはないと思います。
というか、無理。出てきた数字で確認しましょう。
通常、このVIX指数は10~20の間で推移することが多いですが、相場の先行き不安が強くなると数値が大きくなるようで30を超えると警戒領域と判断されます。
尚、本来は相場の急下落だけでなく急上昇時にもVIX指数は高くなるはずですが、実際にはS&P 500が下落する場合にVIX指数が上昇する傾向があるのでS&P 500のパフォーマンスと負の相関関係にあると言われます。
相場暴落時には、VIX指数は40~に上昇します。
恐怖指数なんて呼ばれたりもしています。
コワ!
ちなみに、1990年以降でVIX指数が大きく上昇したの事例は下記です。
- 1997年10月 アジア通貨危機(VIX指数高値:48.64)
- 2001年9月 アメリカ同時多発テロ(49.35)
- 2002年7月 エンロン事件(不正会計)(48.46)
- 2008年 リーマンショック(89.53)
- 2010年5月 ギリシャ危機(46.88)
- 2015年8月 中国景気減速懸念(53.29)
- 2018年2月 アメリカ景気悪化懸念(50.3)
- 2020年3月 コロナショック(85.47)
事例を見ると、なんとなく感覚が掴めるのではないでしょうか。
活用法
VIX指数はアメリカの株式相場急落の前兆を捉えるのに有効という説があります。
上記の通り相場の急落時には数値がかなり高くなります。
また、仮に相場が堅調だとしても、VIX指数が低いのか或は上昇傾向にあるのかどうかを確認しておくことは有用ではないでしょうか。
高配当株投資におけるVIX指数
投資タイミングの確認。
あまり高配当株投資には関係ないように思えますが、高配当株に投資するタイミングでこの指数が高くなりつつあるようだと投資タイミングをちょっと待ってみるというような使い方はできそうです。
また、普段から相場の雰囲気を掴む一助になると思います。
日経平均VIもある。
VIX指数はS&P500に関係する指数ですが、実は”日経平均VI”という日経平均に関する指数もあります。
日本経済新聞社が日経平均先物と日経平均オプション価格をもとに算出・公表しています。
こちらも数値30を超えると相場急落を意識している投資家が多いと言われています(通常は20~30の範囲)。
(出典:日経平均プロフィルより)
この日経平均VIも一緒に確認するのもお勧めです。
まとめ
-日経平均VIも確認する。
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