”投資”と”投機”の違いは何か?
よくあるテーマです。
様々な書籍だけでなくHPやブログにも恐らく記事は多くあるものかと思います。
なぜこんなにも取り上げられる
テーマなのでしょうか?
いろんな要素が混在してて
わかりづらいからとか、
厳密にわけづらいとかかなー。
投資とは?
投資と投機についてよくある言われ方考えてみる。
厳密に区分すること難しいで終わると先が続かなくなるので、もう少し考えてみます。
例えばよくある説明にこういうものがあります。
・「株式投資を例にすると、企業の成長に応じて(結果的に)主にインカムゲイン(配当)を得るのが”投資”で、売買を繰り返すことでキャピタルゲイン(売却益)を得るのが”投機”」
それらしく聞こえるかもしれません。
恐らくこの考えではデイトレは”投機”なんでしょう。
でもなんか変な気がします。
ここから先は個人的な意見であることを念置きしますが、ご察しの通り
上記の「長期間か短期か」「インカムゲインかキャピタルゲインか」
という定義の仕方には問題があります。
〇”長期か短期か?”
この論理で行くと投資と投機が区別できません。
何故かというとどれくらいが短期でどれくらいが長期か明確にしなければ、いつまでたっても投資と投機の定義ができないからです。
そもそも投資か投機かの議論に期間は関係ない気がします。
〇”インカムゲインかキャピタルゲインか?”
これも論外かな。
キャピタルゲインを狙ったら投資でないとうのは明らかにおかしい。
これも上記と同様長期短期の概念も含め、いろんな要素・単語がごちゃまぜになっていると思います。
よくある ”それらしく聞こえる言葉を
それらしく並べただけのもの”
といえるかと。
理論的には??なのに、雰囲気だけで
それらしく聞こえる「不倫は文化」発言
と一緒やな(笑)。
あったねー、そんなこと…。
結局、投資とは。
実は”投資”ですが、これは意外に単純明快ではないかと思っています。
”資金を投じて利益獲得を目指すこと”
多分、これだけです。
長期で達成しようとしても短期(だからどれくらいが短期やねん??)
で達成しようとしても関係ないし、株式投資でいえば配当で利益を
得ようが売却益で利益を得ようが関係ないと思います。
じゃあ、投機とは? 投資と投機の違いは?
投資の階層。
上記のように ”資金を投じて利益獲得を目指すこと” を投資とするならば、投機も投資の一部と考えることができると思います。
なので、こう考えてみます。
”投資”の中に、”狭義の投資”と”投機”がある。
多分この「階層」を意識せずに議論すると
迷路に入ることになりそうです。
リトル本田、いやリトル投資…(笑)
狭義の投資はプラスサム。投機はゼロサム。
”狭義の投資”と”投機”の違いは下記のような言い方ができそうです。
①利益を求めて投じられる資金の用途(対象物)の違い
”狭義の投資”の場合は何らかの実態を伴う生産活動に対して資金を提供します。
例えば、株式(企業)や不動産。
上場株銘柄への株式投資の場合、直接的ではありませんが
間接的には企業に活動のための資本を投じていると
考えることができます。
言い換えれば、
一方、”投機”は単に市場参加者の価格変動についての見通しの違いに資金を投じています。
こちらは生産活動の結果が新たに創出されることはなく、
じゃあ、FXは”投機”やな。
もちろん決め事なので、この違いの定義の仕方は一例ですが
結構しっくりくるかと思います。
ただ、もう1つ重要な点があります。
”株式・不動産への投資なら投機でない” と
言い切れないないという点。
②投資する側の目的の違い
例えば株に投資するのは”狭義の投資”に該当する場合だけでなく、価格変動の見通しの差に投資する先物取引やオプション取引などもあります。
(但しこのような取引には、資金提供先の生産活動の成果によって生じる結果的な価格差に着目している場合もあるので一概に全てがそうとは言い切れないという点はあります)
現物取引であっても権利前後の株価の動きに着目して
投資する場合はその価格差に着目しているわけで、
”投機”的要素はあるかもね。
株式や不動産という投資対象の括りだけで
”投機””狭義の投資”区分が説明できるわけでは
ないのではないかということ。
従って、以下の2要素を満たす取引が”狭義の投資”で、満たさないのが”投機”という言い方はできそうです。
・投資する側の意識としてもプラスサムを期待。
以下(蛇足かも、、、)更に個人的雑感です。
「オレは銘柄の成長に投資してるんだー」という前提であっても、単に「今の価格は高すぎ」「ちょっと安すぎ」という思いで或はそれらを理由の1つとして取引する場合があったりします。
また、私もPERとか見て割安だとか考えてますが、これは「価格変動に対する見通し」の要素が無いと言い切れるのでしょうか?
同じ投資スタイルの人でも同じ投資対象であっても、その時々によって”狭義の投資”の要素が多くなったり”投機”の要素が多くなったりすることはないのでしょうか?
ムムムのム…。
少し整理。
(多分ここまでは教科書的な回答)
・実際の取引を行う人間の思惑によっては、何らかの生産活動への資金投与でありプラスサムを期待していたとしても、”投機”の要素は完全には排除しづらいこともある。
こんな感じかな。
ちょっと上の図修正。
この重なる部分がありえるからこそ、
わかりづらいのかもね。
投機は悪ではない
最後に、、、
投機は悪ではありません。
自分のお金の増やし方が”狭義の投資”であっても”投機”であってもよいと思いますし、”投機”してくれる人がいないと相場が円滑に取引できないかもしれません。
少なくとも取引量は激減しそうです。
但し、”投機”というものはゼロサムでり、個人投資家にとっては不利な場合が多い(だから推奨されない)ということは頭に入れておく必要があると思います。
厳密には区分しづらい場合がありえますが、
より”投機”要素の少ない投資方法が
個人投資家にとっては推奨されがちなんだと思います。
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