おはようございます☆
もりっこ。です。
高配当株投資では馴染みの深い 三菱UFJリース。
コロナ以前は株価700円くらいだったのですがその後も株価は回復せず、2020年11月6日時点で454円と低迷しています。
その理由は、コロナによる業績悪化(2020年4-6月の第1四半期は前年同期比で、売上△9%、当期利益△20%)や、日立キャピタルとの合併に対する評価等あると思います。
三菱UFJリースについては、高配当株としての人気も高いので、この合併後の配当がどうなりそうか、今までと同じ水準の配当を出せそうなのか等について簡単に見てみようかと思います。
簡単な数字の遊びをちょっと。
高配当株 三菱UFJリースの株価は低迷中。
2020年2月のコロナショック以降も三菱鵜UFJリースの株価は回復していません。というかむしろジリジリ下がっています。
銀行や他のリース会社といった金融関係は総じてコロナ以前の株価には
回復していません。
最安値よりは戻っていますが、どうしても航空機や不動産といった
コロナで打撃を受ける事業に関係があることや、貸倒費用の増加もあり、
業績の見通しがあまりよくなからだと思います。
それでも最安値よりは多少戻している銘柄が多いですが、三菱UFJリースの場合は株価がジリ貧状態となっています。
これは後述しますが、2021年3月期の最終利益予想が正式な予想数値ではないものの350~400億円程度とされていることに起因していると思います(2020年11月9日時点)。
また、日立キャピタルとの合併がどのような影響をもたらすか
不安に思っている投資家もいるのではないでしょうか。
なので、合併によって配当金水準がどうなりそうかの簡単な数字遊びをしてみます。
尚、合併による事業領域や会社説明でのシナジーの内容は、”三菱UFJリースと日立キャピタルの経営統合について”を参照ください。
その前に2021年3月期の三菱UFJリースの配当金は?
合併後の配当予想をする前に、目先2021年3月期の三菱UFJリースの配当はどうなりそうか見ておきます。
まず、2020年3月期実績の確認をすると、
当期純利益:70,754百万円、EPS:79.44円、1株配当:25円、配当性向:31%。
2021年3月期については、正式な予想は出ていませんが、第1四半期の決算概要にて下記の記載がありました。
(出典:2021年3月期第1四半期決算概要)
ここでは当期純利益350億円を使用。
すると、350億円÷890,713,859株(発行済株数は2020年3月期から変動していますが、便宜そのままとします)で、EPSが39円程度と2020年3月期の半分程度になってしまいます。
会社は配当性向が30%を超える可能性もあるとは記載してるけど
ちょっとしんどそうや。
この減配可能性が高いという所が株価低迷の理由かと思います。
今後の配当金の検証
次に合併後の配当金はどうなりそうか数字遊び(笑)をしてみます。
2020年3月期の配当実績の確認。
〇日立キャピタル 当期純利益:30,693百万円、EPS:262.67円、1株配当:110円、配当性向:41%
合併後(2020年3月期業績ベース)。
〇合併後 発行済株式総数:1,461,793,126株(890,713,859株+合併新規割当株予定:571,079,267株)
以上から、EPS:約69円(101,447百万円÷1,461,793,126株)。
この場合、2020年3月期の配当性向約31%で考えると1株配当は21円程度。
もし連続増配を途切れないよう26円超を目指すなら、配当性向は約37%程度必要。
例年20~30%の配当性向から考えると少しオーバーしていますが、
数字的にはあり得ない数字ではないように思えます。
必要なキャッシュも38,006百万円で、直近の三菱UFJリースの現預金残高から見ると問題ありません。
とはいえ2020年3月期実績数値の場合は、配当性向30%程度だと、
合併前の配当25円維持できないことになっちゃいますね…。
合併後(2021年3月期ベースではどうか)。
さて、2021年3月期は業績悪化することが予想されています。
この投稿記載時点では日立キャピタルは決算予想を出していますが、三菱UFJリースはまだ出していません。
そろそろ三菱UFJリースも第2四半期決算(2020年11月11日発表予定)と
合わせて出るような気がするので、それまでこの投稿待ってもよかったのですが、
そうするとネタに困るので…(笑)
下記の前提とします。
三菱UFJリース
第1四半期の決算概要に記載の当期純利益350億円を使用。発行済株数は2020年3月期から変動していますが、便宜そのままとします。
日立キャピタル
予想当期純利益:27,500百万円。
(出典:日立キャピタル 2021年3月期 第2四半期決算短信)
〇合併後 発行済株式総数:1,461,793,126株(890,713,859株+合併新規割当株予定:571,079,267株)
以上から、EPS:約42円(62,500百万円÷1,461,793,126株)。
この場合2020年3月期の配当性向約31%で考えると、1株配当は13円程度。
もし連続増配を途切れないよう26円を目指すなら配当性向は約61%程度。
例年20~30%の配当性向から考えると難しいか。
厳しい…
ちなみに三菱UFJリースの当期純利益を第1四半期実績が前年同期比△20%であったため、2020年3月期の当期純利益の△20%である56,603百万円を当期純利益と仮定した場合は下記となります。
まだ比較的配当可能な枠内ではないかと思われます。
この試算上は2021年3月期の数値見込みを使用していますが、あくまで2社が合併するのは2021年4月ですし、それまでにコロナの最悪期から脱していたり、会社が謳っている合併による利益上昇見込100億円が達成されるとすると来年以降はあり得ない数字でもないかと思います。
〇合併後 発行済株式総数:1,461,793,126株(890,713,859株+合併新規割当株予定:571,079,267株)
以上から、EPS:約57円(84,103百万円÷1,461,793,126株)。
この場合2020年3月期の配当性向約31%で考えると、1株配当は17円程度。
もし連続増配を途切れないよう26円超を目指すなら、配当性向は約45%程度。
例年20~30%の配当性向から考えると結構難しい数値にはなりますが、
1年限定での配当性向増加が会社的にアリなら可能な配当ではないかと。
2021年3月期第1四半期決算概要にも書いてるし。オリックスみたいにね。
合併は2021年4月1日 その他。
上記で、2020年3月実績や足元2021年3月期の業績で合併後の配当金を試算してみましたが、あくまで合併、経営統合は2021年4月1日なので、2021年3月期の決算やその配当までは今まで通り各々の会社で行いますので留意ください。
上記2社合算試算は今時点で2社足したらEPSや
1株あたり配当額がどうなりそうかなーといった妄想なので。
経営統合によるシナジーもあるとは思いますし、思った以上に業績が今後回復するかもしれません。
また、一時的には支店統廃合による費用や損失、勿論この合併に関連する費用等々もあるでしょう。
合併後の利益はいろんな要素で動きますので、今回の投稿は
なんとなくのイメージでとらえてもらえばよいかなと思います。
尚合併後に配当性向30%という上限を設けてしまうと、2020年3月期実績での配当金水準は難しいような気がしますね(勿論、2020年3月期水準より業績が伸長してくれれば可能です)。
手計算で算出しているので、
計算間違い等あればご指摘くだされm(_ _)m
こうしてみてみると、三菱UFJリースの2020年11月11日発表の第2四半期決算において恐らく開示される決算見込が最終利益350~400億円というところから上方修正されると、その幅にもよりますが株価は回復の方向に行きそうです。
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