おはようございます☆
もりっこ。(@moricco_net)です。
おすすめ書籍の紹介です。
私が実際に読んだ本からの紹介になりますが、今回は投資に対する考え方というか所謂投資哲学に類する書籍となります。
ノウハウやハウツーではなく、じっくり考えながら読み進める1冊ではないでしょうか。
ハワード・マークス氏の”投資で一番大切な20の教え”
”投資で一番大切な20の教え”について
著者等
著者:ハワード・マークス
出版社:日本経済新聞出版社
初版発行:2012年10月22日
有名な書籍かどうかはわかりませんが、
少し前にⅩで取り上げている方もいらっしゃたかと思います。
著者は、世界最大級の資産運用会社の創始者。
長年にわたり顧客に送り続けたレターが今回の書籍の基になっています。
書籍の帯には「世界一の投資家バフェット推薦」とあり、
”ハワード・マークスからの「顧客向けレター」が届くと、私は何をおいても必ず真っ先に読むことにしている。本書は極めて稀に見る、実益がある本である”
という推薦文も掲載されています。
おおっ!
ちょっとだけ内容紹介。
その成功の目標とは平均的なリターンではなく、
平均を上回るリターンを上げることと。
各章のタイトルを少し紹介するとこんな感じや。
2 市場の効率性(とその限界)を理解する
3 バリュー投資を行う
4 価格と価値の関係性に目を向ける
5 リスクを理解する
6 リスクを認識する
7 リスクをコントロールする
8 サイクルに注意を向ける
9 振り子を意識する
10 心理的要因の悪影響をかわす
11 逆張りをする
12 掘り出し物を見つける
13 我慢強くチャンスを待つ
14 無知を知る
15 今どこにいるのかを感じ取る
16 運の影響力を認識する
17 ディフェンシブに投資する
18 落とし穴を避ける
19 付加価値を生み出す
20 すべての極意をまとめて実践する
興味湧きましたか?
個人的には以下のような記載内容が特に印象的であったり納得感があったりしました。
・一時的思考は単純で浅く誰でもできる(例えば「この企業の見通しは良好だから株価は上がる」等)、二次的思考は奥が深く複雑で入り組んでいて単純さの対極にある。
・完全に効率或は非効率な市場は存在せず程度の問題。「効率性市場仮説」を否定しているわけではなくこの仮説には妥当性があるが、その上で、、、という話。
・本質的価値を下回る価格で買い、上回る価格で売る。
・ファンダメンタル分析に基づいて導き出された本質的価値の推計が重要。
・投資の世界で最も重要な学問は会計学でも経済学でもなく心理学。
・リスクとリターンの再考察。
・今はどのサイクル?振り子はどの位置にある?今どこにいる?
・逆張りで動く。周りが嫌がっているものを買い、熱を上げているものを売る。但し価格が本質的価値から乖離しているものを察知する能力が必要で「市場は常に効率的で正しい」というセオリーに逆らう強固な意志も必要。
・割安なものを見つけよう。
・未来を知り得ると考えるか知り得ないと考えるかで、取り得るスタンスは違う。
・知ることが難しいマクロ経済環境を予測して行動するより、知り得ること(業界、企業、個別銘柄)から割安な投資先を見つけることに時間を割くべき。
・未来を知り得ないとすれば、対象資産の本質的価値が拠り所になる。
・素晴らしい投資成績を目指すより、損失回避が重要。
・資金調達が容易過ぎるとお金は間違ったトコロへ流入する(する価値のない投資が行われる)。
・投資を成功させる最終的なカギは、価格と本質的価値の関係。
より興味持ってもらえると嬉しいぞ。
ファンダメンタル(本質的価値)を重要視している点、グロースではなくバリュー投資を推奨、逆張りや割安な投資を心掛ける点等は、現在の自分の考え方とも近い部分でなんだか嬉しかったですし、より納得感がありました。
ただその考察の深さ・広さは全然違います。
考えが似ているからといって足りない点ばかりでした…。
よって凄く勉強になります。
一方で非効率な市場の商品を選択することや、高く売るといった点は自分の方針と違う点だったと思います。
高配当株投資やってる上では、
一応基本的には売却せず、
売却益は求めない方針ですしね。
投資の対象も自分は株式とETFなので、比較的効率的な市場で投資している気がします。
ただ高配当株の対象としている銘柄には小型株も少なくなく、この辺りは大型株に比べミスプライシングが比較的起き易い対象といえそうです。
と自分を納得させる…(笑)
”投資で一番大切な20の教え” 読んで欲しいのは…
初心者でも。
まずこの本、勿論投資初心者が読んでも全然かまいませんし勉強になると思います。
ただ、ある程度投資経験があったり
知識がある方によりお勧めします。
・リーマン前後の過去暴落時に関する投資家向けレターからの内容も多く、当時の状況(投資でなくてもニュース等でも)を経験していれば馴染みがあり状況が頭に浮かびやすいと思います。
・既に「グロースやバリュー・割安株投資」「順張り・逆張り」「テクニカルやファンダメンタル」といった投資方針について実際に意識・実践している場合、より読み込みやすいかと思います。
・過去の投資の成功や失敗その時の心理状況等も体験あるとより実感が…。
多少経験・知識があった方が
実感としても分かりやすいかもー。
投資方針。
ハワード・マークス氏はテクニカルよりファンダメンタル、グロースよりバリュー、順張りより逆張りを推奨しています。
価格と本質的価値の比較を前提として、これらを包括的に実践。
バリューなら或は逆張りなら、後は何でも良いという意味ではありません。
そういう意味で一部でも似ている投資方針の方はより読みやすい、理解しやすいと思います。
理解もそうですし参考になることも発見しやすいかと。
一方で例えばテクニカルを重視して投資している方やグロース株投資、順張り思考の投資家の方には読む価値が無いかというとそうでもないと思います。
何故ならただ単純に投資手法の話ではなく、その背景にある投資に関する思考・考察も書かれている書籍であるからです。
自分の投資方針と逆であっても違っていても、
何かしらの気づき・発見みたいなものは
結構多く感じられるのではないでしょうか。
勿論、投資手法をこの書籍の内容を
唯一の正解とする必要はないと思う。
人それぞれ合う、或は結果が出ている投資法は違うと思います。
書かれている内容が自分の投資法と違う場合は、
純粋に読み物として、でもいいかなーと思います。
とはいえ、ファンダメンタルを重要視し割安株投資している方に
より参考になると思います。
今回は、そんな ”投資で一番大切な20の教え” の紹介でした!
本当にかなりおすすめですよ~!
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