おはようございます☆
もりっこ。です。
TAKARA&COMPANY(7921)
個人的には結構好きな部類の銘柄です。
昨年末に2024年5月期の2Q決算発表ありましたので確認してみました。
2023年12月29日現在の株価は2,721円、
配当利回りは2.94%。
TAKARA&COMPANY 2024年5月期2Q
経営成績。
(出典:2024年5月期第2四半期決算短信)
営業利益:25.0億円 (同 +13.6%)
経常利益:25.5億円 (同 +11.8%)
親会社株主に帰属する四半期純利益:16.8億円 (同 +12.2%)
増収増益!
営業利益率は1Q(約21%)から大幅に下がりました。
この会社は毎期1Q4Qに業績が多く計上されるという特徴があり、
2Q3Qは業績下がります。
セグメントごとの大枠の状況は以下のとおり。
ディスクロージャー関連事業
・売上高:108.9億円(前年同期比:0.4億円増、4.6%増)
・セグメント利益:20.2億円(同:3.6億円増、22.1%増)
・金融商品取引法関連:統合型ビジネスレポートシステム「WizLabo」等売上増加。
・会社法関連:株主総会関連製品の売上減少(早期納品化の影響)。
・IR関連:統合報告書やWEBサービス受注増。
主力の金融商品取引法関連は「WizLabo」の
導入顧客数増加もあり堅調。
一方で会社法関連は株主総会招集通知関連売上が
例年より前期に計上された影響があったようです。
株主総会招集通知は早期開示傾向がある為、
2023年5月期に前倒しで計上された案件がある模様。
通訳・翻訳事業
・売上高:41.0億円(前年同期比:2.2億円増、5.9%増)
・セグメント利益:3.1億円(同:0.6億円増、24.3%増)
・通訳事業は、経済活動の正常化とともに国際会議やイベントが多く開催、海外出張・対面会議も増加。
・翻訳事業は安定的に推移。
通訳・翻訳事業の復調は嬉しいぞ。
ただ利益率(2Q時点)はディスクロージャー関連事業:約18.5%に対して、通訳・翻訳事業:約7.6%と大きな開きがあります。
ディスクロージャー関連事業の方がシステム利用料等の
ストック型ビジネスが多いでしょうし、稼ぎ頭となるようです。
財政状態。
(出典:2024年5月期第2四半期決算短信)
自己資本比率:78.7%と相変わらず抜群の水準!
その他、前期末比で、
・現預金が11.3億円増加。
・売上債権、在庫が13.2億円減少。
・仕入債務、未払費用が13.2億円減少。
上記の状況からも前期4Qや当期1Qに比べ、2Qは取引自体が
減少していることがわかります。
この会社特有の季節要因なので心配は不要です。
また、借入金も少なく財務安全性は引き続き強固。
①増収増益。
②利益率前年同期比程度。
③ディスクロージャー関連事業も通訳・翻訳事業も安定的というか概ね堅調。
④財務安全性は変わらず高い。
来期業績予想
業績予想。
(出典:2024年5月期第2四半期決算短信)
営業利益:39億円 (同 +2.3%)
親会社株主に帰属する当期純利益:26億円 (同 +0.2%)
予想修正無し。
売上:約52.0%、営業利益:約64.2%、営業利益:約46.9%、最終利益:約64.6%となっています。
前回も書いていますが、TAKARA&COMPANYは例年1Qと4Qの貢献度が高いです。
これは以下のスライドのように、顧客の上場企業に3月決算が多い為、
5月6月辺りの開示資料作成(短信、有報、株主総会招集通知など)が
多くなるからです。
(出典:決算説明会資料)
過去の四半期進捗率と比較すると、、、
(出典:IRバンク)
利益の進捗については期待が持てそうです。
配当予想。
年間80円(2023年5月期から10円増配)。
予想変更なし。
配当方針等はこんな感じ。↓
(出典:決算説明会資料)
安定配当方針で、配当性向は40~50%目処。
徐々に配当額は増えているので今後も期待しておきます。
TAKARA&COMPANY 気になるトコロ
2026年5月期までの中期計画(再掲)。
2026年5月期においては2023年5月期実績と比べて、売上高:20%増加、営業利益:13%増加という数値目標となっています。
驚くほどの高成長ではありませんが(利益率もほぼ一緒)、
ビジネス内容を考えると納得感はありそうです。
ビジネス内容から爆発的に業績が上がるような事業ではないです。
少しづつで良いので着実にコツコツと増収増益を達成してもらえば
よいかと思います。
四半期開示の簡素化など。
主要事業はディスクロージャー関連事業ですが、この事業は特に法改正等の影響を受けます。
最近でも四半期開示の簡素化が話題になりました。
このこと自体は売上減少になりそうですが、一方で最近作成する会社が増えてきている統合報告書といった増収要因もあります。
法制度に左右される事業でもあるので、
この辺りは気をつけておきたいですね。
ちなみに中期経営計画2026にこんな記載があります。
(出典:中期経営計画2026)
以前翻訳事業の会社もM&Aしていますし、今後もM&Aの機会があれば実施するかと思います。
まとめ
・例年と比較すると2Qの通期予想に対する進捗率(営業利益、最終利益)は若干高目。
・あくまで稼ぎ頭はディスクロージャー関連業務。
・財務安全性は抜群。
・2024年5月期予想増収増益及び増配見込は2Q時点では変更なし。
・業績1Q4Q偏重。
1Qと比べると少し安心できる内容だったかと思います。
尚、今後も株主総会招集通知業務の前倒し傾向は続くと思うので、
当期も4Qに当該売上が多く計上されることも期待しています。
また次の3Qは業績伸びませんのでそこは留意。
顧客の質(上場企業が多い)ことや、ディスクロージャー業務は
プロネクサスとほぼ寡占状態なことを考えると
今後も安定的な経営が見込める銘柄と考えています。
地味ですが安心感のある銘柄。
但し、普段の配当利回りは3%程度です。
少しでも配当利回りが高い時に投資したい銘柄です。
高いと言っても3.5%くらい迄かな…。
TAKARA&COMPANY 2024年5月期2Q決算でした。
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