今回も個別株式には関係ありませんが、高配当株投資を行っている方の中には個別株のみでなくREITも合わせて投資されている方も少なくないようです。
かえでさん。
広くインカムゲインを求めているということですね。
そのREITでは、資産価格から割安度を見る際、NAV倍率という指標を使用します。
個別株だとPBRが資産価格からの割安度を見る指標になりますが、このNAV倍率というのは名称も違うようにREITの特性を鑑みているため、PBRとは少々違います。
NAV倍率とは。
NAV
まず、NAVですが、”Net Asset Value”の略で、リートの保有不動産の時価から借入金を控除したものになります。
ここでのポイントは保有不動産の時価というところです。
簿価ではないという点ですね。
もりっこ。
不動産を全て売却し、負債を返済した後いくら残るのか
という所謂解散価値を表します。
NAV倍率
まず、上記NAVを投資口数で除して1口あたりのNAVを算出し、以下の算式で計算します。
NAV倍率 = 投資口価格 ÷ 1口あたりNAV
NAV倍率の見方
NAV倍率1倍となれば、投資口価格と純資産が一致している状態です。
従って、NAV倍率が1倍よりも低ければ投資口価格は割安で、1倍よりも高ければ割高と判断されます。
PBRとの違い。
個別株式投資で、資産面からの割安度を確認するにはPBR(株価純資産倍率)を利用しますが、NAV倍率との違いは以下になります。
- PBRは総資産全体、NAV倍率は不動産と借入金から算出
- PBRは簿価ベース(資産時価(含み損益を考慮していない))、NAV倍率は時価ベースの不動産価値
REITはそのビジネスの特性上、商業施設やホテル、倉庫或はマンションといった物件が必要で、かつそれらが資産の大半を占めます。
荒波さん
REITの価値の源泉!
これらの資産価値(時価)と比較して、投資口価格がどうなっているかを、(PBRより精緻に)確認するための指標といえます。
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