前回の記事で、恥ずかしながら始めて知った 9632スバル興業についてちょっと調べてみました。
2022年1月17日時点の配当利回りが、4.0%。
あまり高配当株の多くない1月決算法人ですね。
名前からして”興業”って、社歴がありそうです。
高配当株投資 9632 スバル興業の概要
事業内容
元々1946年に映画館の営業からスタートしていますが、現在は道路の保全やパーキングエリアの運営の方が主事業となっているようです。
その他、不動産賃貸や飲食業も。最近ソーラー事業を開始。
ちなみに親会社は東宝。株主優待も映画観賞券です。
少し古いですが、以下でおおよその事業の雰囲気がわかるかと。
2019年からの中期計画の資料になるので、現在の拠点とは少し異なります。
映画事業は全て撤退済みなのでレジャー事業にあるスバル座なんかも今はありません。
(出典:中期経営戦略2019-2022より)
直近のセグメント状況
(出典:2022年1月期 第3四半期決算短信)
売上も利益もその大部分が道路関連事業。
会社HPもあわせて参照ください。
尚、最近の株価は、8,000円から9,000円で推移(クリックするとヤフーファイナンスさんへとびます)。
主要数値
2022年1月17日現在 株価:8,910円、PER:8.7倍 配当利回り:4.0%
(出典:バフェット・コードさんより)
収益状況
①売上・利益推移
売上高は、2022年1月期予想で278億円。
(出典:IRBANK)
売上も営業利益も概ね右肩上がりです。
とはいえ、直近3年は増加がstopしているようにも見えます。レジャー事業や高速等道路の店舗等でコロナの影響があったと推測できそうです。
②営業利益率
14.7%(2021年1月期)
かなり高いと思います。
2017年1月期以降は営業利益率10%以上。
③ROE
10.3%(2021年1月期)高い水準かと。
ちなみにROAは8.3%。
CF状況
(出典:バフエット・コード)
ちゃんと営業CF創出しています。
投資CFもそんなに多くないので、キャッシュが貯まりそうなCFですね。
財務状況
①自己資本比率
83.1%(2021年1月時点)。
どんなもんだい!!
②現預金残高等
2021年10月末時点で130億円。総資産の約39.2%になります。
退職給付債務や資産除去債務、若干のリース債務はあるようですが、借入金や社債はないようです。ほぼ無借金経営。
配当状況
直近の配当利回り:4.0%です。2022年1月期は年間360円の配当予想となっています。2021年1月期が340円でしたので増配です。
(出典:IRBANK)
配当利回りの推移も見ても、ここ数年は3%以上です。
しかも配当性向を見る限りまだ余力ありますね。
尚、同社の配当方針については、特記事項で少し説明します。
PER
私は高配当株でも割高な銘柄は購入しません。そう意味では、高配当割安株投資いうのが正確な表現かもしれません。そのPERですが、2022年1月期の予想PER:8.4倍。割安水準かと思います。
その他 高配当株銘柄 スバル興業に関する特記事項
①2022年1月期予想
(出典:2022年1月期 第3四半期決算短信)
増収・減益予想。
②配当方針
2020年3月12日のリリースより。
(出典:中期経営戦略における配当政策の変更に関するお知らせ より)
ということで、
・2022年1月期は、普通配当200円+特別配当160円。
・2021年1月期は、普通配当200円+特別配当と記念配当140円。
ここ数年では配当利回りが高くなったのは、これが理由ですね。
仮に、最低の200円の配当の場合、配当利回りは約2.2%になり、高配当株とはいえません。
会社自体は「配当性向〇%以上を目安」とは言っていないと思われるので、必ずしも特別配当が約束されているわけではない点には留意が必要。
③その他
歴史
この会社に興味が湧いたら是非、下記を一読してみて下さい。会社HPからたどり着けます。
マンガも採用して読みやすいですし、映画館や飲食店舗等過去からの出店・廃止情報も細かく網羅されています。
とてもよくできた資料です(勿論マンガ部分もあるので
多少脚色・美化は有るかもしれませんが)。
これを読んで感じるのは、時代の状況に合わせて、
上手くビジネスを追加したり廃止したりM&Aも絡めて生き残ってきたこと。
購入単位
購入単位は通常100株なので、1株単位で買える証券会社等でなかれば買いづらいかも。
今なら約90万や~
高配当株銘柄 9632 スバル興業 総括まとめ
評価できる点は、以下。
- 主力の道路関連事業は、安定的で高収益。
- かなり好財務(借金ほぼなし、自己資本比率高い、現預金保有高潤沢)
- 変化をいとわない社風(これは今後はわからない。あくまで今までの社歴を見る限り)
- 現在の配当方針のままであれば、配当200円は最低限確保されていると考えて良い。
懸念点としては、
- 2022年1月期業績が減益予想であること。
- 飲食等のレジャー事業はどうしてもコロナの影響を受ける。
- 毎期特別配当が約束されているわけではない。あくまで特別配当の位置づけ。
当初思った以上に良い銘柄と思いました。
道路関連事業は安定的に推移しそうですし柔軟な経営方針がありそう
(これ感覚なのでなんの保証もないけど)。
現在の配当方針であれば、高配当株銘柄として今後も注目される
のではないでしょうか。ただあくまで特別配当での上乗せなんで
そこをどう考えるかですかね。
親会社東宝の意向もあるでしょうし、どこかでハシゴを外される
可能性は考えておくべきです。一方で、収益力や、CFの状況等
見る限り配当余力はかなりあるのも事実です。
今後の個人的着眼点
- 特別配当実施が今後も継続されるか。
- 上記も含めて、2022年1月決算後に発表されるであろう次期中期経営計画の内容。
興味が湧いたら研究してみて下さいね~。
それでは、よい1日を!
尚、当然ですが、この銘柄への投資を推奨するものではありません。投資の判断は自己責任で。また、記載内容や数値は記事投稿時点でのものです。
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