ちょっと前ですが、2022年1月11に東証より、「新市場区分の選択結果について」という資料が公表されています。
東証 新市場の選択結果。
そもそもの方向性。
(東証HPより)
元々の再編理由としては、同ページにはこう記載されています。
- そもそも現行の市場区分が曖昧(東証と大証統合時の区分をそのまま引き継いでいる)で、東証二部、マザーズ、ジャスダックは特に位置づけが重複している。
- 新規上場基準、上場維持基準、市場を移る際の基準がアンバランスで、上場会社の持続的な企業価値向上の動機付けが十分にできていない。
また、以下のようにコンセプト・上場基準が整理されています。
もう少し踏み込んでいうと、例えば東証一部に上場している銘柄数も2,000社を超えて数が増えた割には、価総額があまり高くなかったり、売買数も少ない、或はPBRが1倍に満たないような銘柄も少なくないという状況があうようで、投資の対象として魅力のある銘柄を選別し、資金を呼び込みたいという狙いもあると思います。
新市場区分の選択結果。
(出典:新市場区分の選択結果について より)
東証の約半数程度、東証一部の約8割の銘柄が、プライム市場を選択したようです。
そんなにプライム選択できる銘柄多い?もっと少数になるかと思ってた。
そうそう、この中にはプライムの上場維持基準を現時点では満たしておらず、今後改善していく必要のなる銘柄も含まれます。
この上場基準適合に向けた改善期間ですが、今の所はっきり決まってないようで、上記の計画期間を見ても「5年以上」という思ったより長い期間を設定している銘柄もあります。
また、プライムだけでなくスタンダード市場等の基準を満たしていない銘柄もあります。
東証全銘柄の約15%くらいが、今後適合基準を達成できるよう改善を必要としているようです。
それで、最近決算発表時に増配したり、配当性向高めたりしている会社がチラホラしてるわけやな!
高配当株投資において考えること。
今後のスケジュールは以下となっています。
投資家としてまず気になるのは、TOPIXのウェイト逓減される銘柄が出てくることでしょうか。
指数に組み入れられるウェイトが減るということは、株式の売り圧力がかかるということが考えられるね。
そして、基準適合に向けた改善計画を提出している銘柄はその進捗も気になります。
ただ、個人的に、高配当株銘柄については、無理にプライムでなくてよいと思っています。
スタンダードは維持しろい。
上場基準を確認してみると、、、
勿論、流通株式数や時価総額、売買高といった基準も重要ですが、プライムだと特別決議可決の為の2/3を安定株主が保有できなくなっています。
本来の上場企業の理想からすると外れるかもしれませんが、中小規模の銘柄についてはこの点に関して経営の安定という面でもスタンダードの方が良い気がしています。
また、事業内容や財務内容、収益力から見て、高配当株投資の対象として投資できると思える銘柄については、仮にTOPIXのウェイト逓減対象になり株価が下がるようであれば、より配当利回りが高くなる(資金効率が良くなる)ともいえます。
そもそも、高配当株投資では評価損はあまり気にしないはずですし。
尚、上記東証HPには、全銘柄について、選択市場や適合に向けた計画書提出有無がリスト「新市場区分の選択結果の一覧(2022年2月9日現在)」になっています。
ダウンロードはここから。
自分が保有している高配当株銘柄や、ウォッチしている銘柄の状況は一度確認しておきましょう。
それでは、よい1日を!
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