おはようございます☆
もりっこ。です。
ちょっと決算発表ばかりで疲れてきたので(笑)、時節柄確定申告小噺を。
複数証券会社での口座開設
複数の証券会社に口座を開設されている方も少なくないと思います。
一旦今回は株式投資、投資信託への投資という前提(金や先物等は含めない)で進めますが、それでも複数口座を保有されている方は結構いらっしゃると思います。
私も口座自体は複数保有しています。
理由はいろいろあると思いますが、例えば以下のような感じでしょうか。
- 短期投資用と中長期投資用で口座を分けている。
- メインで使用している証券会社では、ある投資信託の購入ができなかったり、貸株制度がなかったり、外国株やIPO株の取扱いが少ないという理由で他の口座を開設。
- より手数料の安い証券会社が見つかった。
- 取引はしていないが情報の質と量に惹かれて別の証券口座を開設。
複数口座を開設することのメリットデメリットは
また別の機会に書こうかと思いますが、
税金(特に住民税)と国民健康保険(サラリーマンは関係なし)に
絡んで少し覚えておいて欲しい留意点があります。
株や投資信託の損益について確定する場合
特定口座源泉徴収有だと基本確定申告不要だが…。
一番楽なのは、特定口座の源泉徴収有で取引している口座が1つの場合です。
この場合損益が生じている口座が1つという意味なので、
複数口座開設している場合でも1つの口座でしか
損益が出ていないケースも含みます。
何故なら、譲渡損益も配当収入もすべてその口座内で損益通算してくれるからです。
譲渡損+配当収入も自動的に通算して、
年明けに先に差し引かれた配当の源泉税について
口座へ返金してくれるぜ。
確定申告するケース。
確定申告する場合としては、例えば以下のような場合です。
- 一般口座で売買している。或は特定口座源泉徴収無口座で取引している。
- 複数口座で譲渡益が出ている口座と譲渡損が出ている口座がある。
- 譲渡損を来年以降に繰り越したい、或は前年以前より繰り越している譲渡損を今年の譲渡益や配当収入と相殺したい。
- 給与等の収入が少なかったため、総合所得として申告して配当控除を受けたい(この場合は、特定口座源泉徴収有の1口座のみの運用でもあり得ます)。
配当控除なんかもそのうち説明したいですね。
この確定申告するというのは細かく分けると、
「確定申告しなくてもいいけどした方が良い」
「確定申告しなければいけない」という両者含んでます。
全部を網羅していないかもしれませんが、
主にはこんな感じではないでしょうか。
確定申告をして住民税負担が増える場合がある
勿論上記のような例は所得税だけ見ると得をするので確定申告することがお勧め或は確定申告しないといけないのですが、確定申告することで住民税の負担が増える可能性があります。
確定申告不要のままだと住民税計算にカウントされない株や投資信託の売却益が、確定申告をすることでカウントされるからです。
これは、確定申告することで自動的に各自治体に
申告情報が流れる仕組みになっているためです。
更に留意が必要なのは、自営業者等で国民健康保険に加入している方です。
国民健康保険の算出要素には住民税額も考慮されるので、住民税が上がると国民健康保険料も上がってしまいます。
その他にも配偶者や親の申告で扶養控除を受けている人も、
所得が増えることで所得税・住民税の扶養から外れる
リスクもあるね。
”A口座で譲渡益100 B口座で譲渡損200”のように、申告しても利益が0以下になる場合は住民税も増えないですが、”A口座の譲渡益100 B口座譲渡損50”のような場合は、確定申告することで住民税が上がってしまいます。
解決策は住民税のみの申告も行うこと
とはいえ、確定申告した方が所得税が
安くなるのであれば確定申告したいなー。
所得税での税メリットと住民税(+国民健康保険)でのデメリットを手計算して比較する、というのもハードル高いですしお勧めしません。
もっと良い方法があります。
それは下記です。
つまり、所得税では確定申告してメリットを受け、住民税申告では株式譲渡損益は申告不要のまま、住民税が上昇するデメリットを避けるということになります。
但し留意点ありです!
- そもそも申告不要が選択できることが前提。
つまり一般口座や特定口座源泉徴収無での利益は申告不要選択できない。 - 住民税の申告書は、所得税の申告書とはひな形や所得控除の金額も一部異なる。
- まず所得税、次住民税と2回申告するので手間。
以上のような留意点はありますが、該当しそうな方は検討してみては如何でしょうか。
少々手間はかかりますが、賢く節税しましょ!
※ 尚現在は税制改正により所得税と住民税の申告方法は統一されました。ご留意ください。
コメント