おはようございます☆
もりっこ。(@moricco_net)です。
先日、おススメ本ということで”千年投資の公理”を紹介しました。
改めて中をざっと読み返しましたが、せっかくなんで「経済的な堀」を少し紹介していきたいと思います。
また、個人的に気になる高配当銘柄に当てはめてみることができればと思います。
うまく行くかはちょっとわかりませんが…。
経済的な堀とは
経済的な堀とは、競合他社から企業を守る継続的な優位性で、実際に高い収益性を実現しているものになります。
この4つ。
②顧客の乗り換えコスト
③ネットワーク効果
④コストの優位性
何れも単語のみでなく少し解説が必要なので、
その辺りも簡単に触れながら確認していきたいと思います。
今回は①無形資産②乗換コストから。
1 無形資産
無形資産とは。
①ブランド
・重要なのはブランドの人気よりもそれが顧客の行動に影響を与えるかどうか。
よく言う「ブランドものの洋服」という際の
ブランドとは意味が違うね。
日本だと多分オリエンタルランド(ディズニーランド運営)なんかが
良い例なのではないでしょうか。
②特許
・様々な特許製品に対して企業が改良を重ねその実績が継続する場合に限る(分散された特許のポートフォリオと刷新を重ねてきた実績)。
尚、単独の特許に頼りきるような企業については、
「堀がある」とは言わないようですね。
ある程度の数と改良の歴史…。
製薬会社がイメージしやすい気がします。
勿論他にも機械や資本財或は電気製品、IT等で有力な特許等の知財を
多く保有している企業は少なくないと思うのですが、製薬会社のように
投資家に見える形(IR資料での記載の有無等)で特許が把握できる企業は
なかなかない気がします。
③行政認可
これも分かりやすいかも。
公的認可がないと参入できないというのはそれだけで他の企業にとっては障壁と言えそうです。
ただ重要なのはその認可に伴い価格まで規制されているものは
弱いということ。
例えば本の中の記述によると、建設の公共事業は入札で価格が抑えられますし電力販売についても価格が決まっている。一方の製薬会社は研究の結果製品の販売価格については製薬価格の制限はない(いずれも本書籍での米国の例)。
この価格規制のされていない業界は、更に本書籍の米国の事例で言うと、
債券格付け会社、カジノ、廃棄場・石切り場(必要だが自分の近所には
来てほしくないもの)等だそう。
2 乗換コスト
乗換コストとは。
・「顧客の事業に密接に関わっている」「金銭的な面」「再訓練」などなど様々な側面がある。
従って価格勝負になり、収益性が低くなる…。
価格勝負の業界は厳しいね…。
個人的に気になる高配当株に無形資産や乗換コストを有する銘柄はあるのか?
個人的に気になる高配当銘柄の中にこの無形資産や乗換コストに該当する「経済的な堀」を有する銘柄があるかどうか、確認してみたいと思います。
①無形資産(ブランド、特許等知財、行政認可)
ブランドというのはなかなか見つからないね。
特許等の知財も現時点の決算短信や補足資料等の確認からは
なかなか見えてこない部分です。
何かしら特許保有の銘柄はあるとは思うのですが…。
うーん、この辺りを確認するには
やっぱいろいろ調査不足じゃね。
一方でやはり製薬会社を高配当株投資の対象とされている方は、以下のような銘柄が特許等の知財という意味において、候補になるのではないでしょうか。
・武田薬品工業
・アステラス製薬
個人的には現時点では高配当銘柄には入れてないけど、
世間一般には高配当銘柄としても有名。
また、行政認可という側面では金融機関が有力な気がしています。
私が気にしている高配当株銘柄だと、以下の辺り。
・三菱UFJFG
・三井住友FG
・東京海上HD とか。
これら金融業は認可が必要でそもそも参入障壁があり、かつビジネスの価格設定はある程度自由にできそうです。
その他、独占業務を有する銘柄もこの無形資産を
保有していると考えて良さそうです。
・JT
もし特殊技術を保有する建設・土木業もこの「経済的な堀」を有すると考えることができるなら、日特建設なんかも候補かもしれませんが、公共工事(入札)という意味では価格の制約がありそうです…。
②乗換コスト
これは結構挙げれそう。
パッと浮かぶのが携帯キャリアや通信関係でしょうか。
・NTT
・KDDI
・沖縄セルラー電話
・朝日ネット など。
ただキャリアは数年前と比べると乗換コストは
低下していると感じます。
浸食されつつある堀…。
私は投資対象としていませんが、この観点であればソフトバンクなども。
その他ソフトウェアやITベンダーなんかも乗替コストがありそうです。
・情報企画
・プロシップ
・TAKARA&COMPANY
・兼松エレクトロニクス
・DTS
一度使い始めると替えずらいってやつね…。
金融機関もあるのかな?
・三菱UFJFG
・三井住友FG
・東京海上HD
・三菱HCキャピタル
・全国保証
以前ほど取引銀行の変更は難しくはないと思うけど、
借入契約するとしばらくお付き合い続きそうです。
そういう意味では保険契約やリース契約なんかも同様でしょうか。
住宅ローンは契約したら保証会社変更ってなかなかないわな。
ある分野でのリーディングカンパニーや「ここの〇〇でないとダメ」と思わせるような製品・サービスを提供している会社にも乗換コストは有りそうです。
・バルカー
・日本特殊陶業 とか?
東ソーや日本ピラー工業辺りはどうなんだろうか?
ちょっとまだビジネスの理解が足りないなー。
一度利用すると次回以降も利用したくなる・せざるを得ないサービスも同様と考えると、
・明豊ファシリティワークス とか?
FC加盟店を有するサービスにも乗換コストはありそうです。
・センチュリー21・ジャパン とか?
蛇足的な…。
この本に書かれている「経済的な堀」のうちの無形資産。
個人的にはここに「顧客の性質」なんかも入れてもいいのでは?と勝手に思ってます。
・中小企業よりも大企業や上場企業(或いは国や地方公共団体)を。
上記の乗換コストの所で、消費者志向の会社には
乗換コストはないことが多いという説明があったので、
少しこの部分と関係するかしれませんけどね。
皆さんも考えてみて下さい。
次回は「ネットワーク効果」
「コストの優位性」について。
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