2020年9月29日にNTTによるドコモ株のTOBが発表されました。
私の高配当株に何してくれるー、と言いたいところですが、今回はドコモ株主としての目線で思うことを。
TOB概略
TOBの概略。
目的:ドコモの完全子会社化(全株取得)
買付期間:2020年9月30日~2020年11月16日
買付価格:1株3,900円
買付価格についてはここ数年3,000円前後の株価推移で
あったことを考えれば、
平均的なTOBのプレミア30%がonされている形なので、
価格的には妥当と思える水準かと。
ドコモ側のTOBに応じる理由。
理由というかそもそそも友好的TOBでデキレースかとも思うので応じる理由というのもナンですが、一応“NTTドコモのさらなる強化に向けて”というリリースによれば、グループ経営資源の活用やグループの連携強化により、6G等取組による国際競争力向上やデジタル化等による社会課題解決への貢献を目指すとのことです。
別にTOBしなくても可能ではないかという気も正直しますね。
既に約66.21%保有の大株主だし。
最近の菅さんの発言やNTTの大株主が財務大臣(34.69%)で
あることとか考えると、穿った見方もできそう??(笑)
国主導の強制的携帯通信料値下げ?
ただ今後グループ挙げて新技術の開発やそれらの国際競争に勝利していくという日本を代表する企業グループとしての矜持を持っての再編であれば、素直に頑張ってほしいと思います。
(参考:NTTドコモのさらなる強化に向けて)
(参考:当社親会社である日本電信電話株式会社による当社株式等に対する公開買付けに係る賛同の意見表明及び応募推奨に関するお知らせ)
尚、こちらのリリースや約80ページと膨大ですが、後半半分はNTT側のリリースを掲載しているので、先にNTTの資料読み込んでいる方は後半分はpassでokです。
そもそも一般投資家は
読まなくてもいいレベルの資料です。
ドコモの株主の採りうる選択
TOBに応じる。
3,900円で買い取ってくれるので素直にTOBに応じてもよいかと。
但し、代理人証券会社へドコモ株の移管手続が必要なので多少手間で現金化まで少し時間がかかりそうです。通常の市場での売却ではなく売買手数料はかかりませんが証券会社の移管手数料が生じる可能性がありますので、気になる場合は現在保管している証券会社に確認要でしょうか。
市場で売却する。
これ個人的にはお勧めです。
今後はTOBの買付価格に近い価格で株価が推移(TOBに応じる場合よりわずかに売却額は下がります)するので手間なくさっさと現金化でき、他の銘柄の購入にいち早くキャッシュを回せます。
私も既に市場で売却しました。
売却価格は@3,883円でしたので、
1株当たり17円低いですがどうでもよい範囲です。
ちなみに税金面はTOBに応じても
通常通りの売却でも違いありません。
申告分離課税となります。
TOBにも応じず、保有し続ける。
これは通常TOBの場合取りうる選択肢の1つではありますが、今回のケースでは採らない方が良いと思います。
理由はNTTが完全子会社化を狙っており、TOBで全株取得できない場合は二段階買収により残りの株全部を取得し、またドコモの上場廃止を予定しているとはっきりリリースに記載しているからです。
また、ドコモ側でも2021年3月期の配当を無配としており、保有していても何のメリットの無い状況になっています。
上場廃止するのでそもそも今まで通り売却できない上に
配当もなく、そして近いうちに強制的にNTTに
売り渡す等の手続きが取られます。
(参考:2021年3月期(第30期)配当予想の修正(無配)に関するお知らせ)
ドコモ株主として思う所
基本的には高配当株投資ポートフォリオの重要な銘柄として、今後10年いや、20年30年と配当金を受領していきたいという思いは強かったです。
ただ私の場合は取得価額が@1,500円台なので約20年分の配当を一時に頂いたと思えばそんなに悪い話ではなかったと思います。
一方で、
高配当株投資目的で3,000円前後で取得した方は、
売却益が出るとはいえ、
もっと長い期間保有していたかったところかと思います。
また私はNTT株も保有していますし、コロナ暴落時についKDDIも少し購入したり、朝日ネットも随分過去から保有していたりと、通信分野の比重が少々多めのポートフォリオだったので、通信株の比率を下げるという側面もありそうです。
売却した資金でKDDIとか沖縄セルラーとか
若干物色したくなるかもしれませんが(笑)
正直“ありがとうございました”って感じですかね。
次回は、NTTの株主としての思う所を書ければと思います。
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