高配当株の三菱HCキャピタル。
先日発表された2022年3月期の決算は増配もあり好決算だったと思います。
そんな中少し気にしているトコロがあります。
営業利益率の低下。
このあたりは後段に記載していますので
気になる方はそちらだけでもどうぞ。
高配当株 三菱HCキャピタル 2022年3月期決算
概況。
(出典:2022年3⽉期 決算短信より)
・営業利益:1,140億円 (同-)
・経常利益:1,172億円 (同-)
・親会社株主に帰属する当期利益:994億円 (同-)
比較対象の2021年3月期は、日立キャピタルと統合前の
三菱UFJリースのものなので単純な比較にはなりません。
その為上記ブログ上では前期比を「-」としています。
営業利益率は6.4%。
経常利益率は6.6%。
通期業績予想は上回って着地です。
三菱HCキャピタル 2023年3月期予想
通期予測。
(出典:2022年3⽉期 決算概要資料より)
予想数値の開示は
親会社株主に帰属する当期純利益のみかいな。
配当予想。
配当は31円。
2022年3月期は28円だったので、3円増配。
感謝。
高配当株 三菱HCキャピタル 少し気になるトコロ。
ロシア・ウクライナの影響。
ほとんど影響なし。
(出典:2022年3⽉期 決算概要資料より)
良かった!
営業利益率の低下は?
(出典:各社決算資料より作成。日立キャピタルは決算短信上に営業利益表示が無い為売上総利益から販売費一般管理費を控除して手計算)
過去数年と比較すると営業利益率が低い気がします。
出していませんが経常利益率も同様の傾向です。
旧三菱UFJリースの2021年3月期は
コロナの影響が大きかったかと。
2022年3月期に関しては、資料を確認したりIRに質問したりで要因は以下の3つかなと推察しています。
①貸倒関連費用等経費の増加。
(出典:2022年3⽉期 決算概要資料より)
貸倒費用や統合費用の増加。
貸倒費用については2023年3月期予想では
減少する見込みとなっています。
②旧日立キャピタルとの統合で会計方針変更による売上高と売上原価の同額増加。
従来、貸付金処理し収益部分を受取利息としていた金融取引(表面上はリース契約)について、売上と売上原価に計上する方法へ変更した影響が若干あるようです。
(出典:2022年3⽉期 決算短信より)
営業利益自体は変わらないけど、売上高が増えたので
営業利益率が下がるってことね。
③旧日立キャピタルの営業利益率。
多分これが一番大きな要因?
お恥ずかしながら今回まで気づかなかったのですが、統合前の決算短信を見ると両社決算作成基準が違っていました。
・旧日立キャピタル:IFAS
現在の三菱HCキャピタルも日本基準。
そして決算概要資料のなかに2021年3月期の旧日立キャピタルをIFASから日本基準の決算に簡便的に組み替えた数値が掲載されていました。
(出典:2022年3⽉期 決算概要資料より)
これを見ると、旧日立キャピタルの2021年3月期の日本基準での営業利益率は4.6%。
上表で並べた決算短信上の営業利益率8.2%からだいぶ数値が下がりそうです。
もしかしたら、最近は同じ日本基準だと旧日立キャピタルの営業利益率は旧三菱UFJリースより低めだったのかもしれないのか? と推察妄想しております。
従って、旧日立キャピタルから引き継いでいる
リース契約がかなりある以上、暫くは以前の
営業利益率9%くらいに戻るのは難しいかな、、、
と感じています。
ただ、統合の効果や効率化が進むと徐々に
利益率数値は改善されるとは思うのですが。
この辺りは継続ウォッチ予定です。
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