おはようございます☆
もりっこ。(@moricco_net)です。
9303 住友倉庫。
最近ツィッターのタイムラインでちょくちょく見るようになりました。
高配当株投資としても投資できそうかどうか確認してみました。
時価総額は1,800億程度と小型株。
業種は倉庫・運輸関連業で3月決算。
2022年9月20日時点の配当利回りは約4.67%。
高配当株候補銘柄 9303 住友倉庫 概要
事業内容
社名からもわかるように住友系の倉庫大手です。
海運、陸運一貫の総合物流を展開しているようです。
不動産業もしてるね。
(出典:会社HP)
現在の株価と配当利回り。
2022年9月20日現在 株価:2,141円、配当利回り:4.67%
(株価のリンクはヤフーファイナンスへ跳びます)
収益状況
①売上・利益推移
売上高は、2022年3月実績で2,314億円。
(出典:IRBANKより)
・業績は概ね右肩上がり。
・2022年3月期が業績急拡大。
主要事業が倉庫なんで比較的安定しています。
2022年3月期の業績急拡大の理由は海運事業。
(倉庫も堅調だけどそれ以上に)
セグメント別の営業利益は以下。
(出典:2022年3月期決算説明会資料)
ここにも海運があったのかー!
②営業利益率
11.9%(2022年3月期)
但し2021年3月期までは、毎年5~6%で推移していました。
2022年3月期に急に営業利益率が上昇したのは、前記のとおり海運事業の市況改善が理由です。
物流事業単体の営業利益率は8%程度とまずまず。
③(参考)ROE、ROA、EPS
(出典:IRBANKより)
2022年3月期のROEは9.6%と高目。
利益率同様ROEもROAもEPSも2022年3月期に急上昇。
・2022年3月期は海運事業が市況の影響を受け、業績急拡大。
・但し、この海運事業については後述留意点アリ。
CF状況。
(出典:IRBANKより)
営業CFは黒字で(本来)安定的。
何より海運事業の好業績前の営業CFの安定度が素晴らしいです。
2022年3月期は、業績急拡大を受け営業CFも急激に増加。
財務状況
①自己資本比率
54.4%(2022年3月期)。
まずまず。
②現預金残高等
2022年3月末時点で430億円(総資産の約11.5%)。
投資有価証券は1,106億円程度(現預金と合わせて総資産の約41.1%)。
借入金と社債等は810億円程度。
投資有価証券が多い!
安全性は問題なさそう。
尚、投資有価証券は政策目的での保有ですが
徐々に縮減していく方針のようです。
配当状況。
直近の配当利回り:4.67%(2022年9月20日時点)
2023年3月期は1株当たり年間100円と前年より3円増額予想となっています。
(出典:2022年3月期決算説明会資料)
出典:IRBANKより)
徐々に増配してて嬉しい。
また、自己株の取得につても毎年20~30億円程度実施しています。
2022年度についても150万株又は30億円のいずれかを上限として自己株式を取得する方向(2022年5月13日決議)。
・配当利回りは徐々に上昇中。
・自己株取得も毎期実施。
PER。
私は高配当株でも割高な銘柄は購入しないのですが、、、
PERは約8.0倍(2022年9月20日時点)。
(PBRは0.8倍程度)
良い感じ♪
ちなみに同業の三菱倉庫が約12倍、
三井倉庫HDが約6.2倍です。
その他 高配当株候補銘柄 住友倉庫に関する特記事項
①海運事業売却。
2022年3月期の業績をけん引した海運事業ですが、売却されてます。
(出典:2023年3月期第1四半期決算短信)
この辺りは、2023年3月期の決算説明会資料でも
記載されていて、、、
(出典:2022年3月期決算説明会資料)
元々初めのリリースは2022/4/28の
「当社子会社における孫会社の異動を伴う株式の譲渡等に関するお知らせ」
こんな不安定な事業やってらんねーぜーって感じか。
主力の倉庫等の運輸事業に注力するとのことなので、
企業としても安定志向なのかもね。
それとも海運事業に関して、外部からは分かり得ない
その他の理由があるのでしょうか。
いずれにしろ今後の業績は(一旦下がるけど)より
安定しそうだね。
また、好調な時が売却時みたいな記載もありました。
確かに売却するなら良い時期かと。
②2023年3月期着地予想。
(出典:2022年3月期決算説明会資料)
・海運事業売却が要因。
・主要運輸事業は堅調。
海運事業売却が2022年6月末なので、
第1四半期までは業績に反映されています。
ちなみに1Q実績ですが下記のように好調でした。
2022年3月期1Q 売上高:511億円、営業利益:41億円。
2023年3月期1Q 売上高:693億円(+35.6%)、営業利益:134億円(+223.8%)
この売上高増加のうち122億円、営業利益増加のうち88億円を売却済の海運事業が占めています。
1Q好調だったので、2023年3月期自体は
上方修正があるかも?
③現在の株価水準や配当をどう考えるか。
四季報に2024年3月期の予想(会社発表ではなく四季報予想と思われます)も掲載されています。
2021年3月期から主要数値並べると以下の通りです。
・2021年3月期 売上高:1,920億円、営業利益:109億円、EPS:101.7円、1株配当:48円
・2022年3月期 売上高:2,314億円、営業利益:277億円、EPS:242.6円、1株配当:97円
・2023年3月期予想 売上高:2,110億円、営業利益:252億円、EPS:266.2円、1株配当:100円
・2024年3月期予想 売上高:1,980億円、営業利益:155億円、EPS:138.7円、1株配当:60円
この2024年3月期の予想数値に対する指標だと、PER:約15倍、配当利回り:2.8%となります。
この2024年3月期の四季報予想を
どう考えるか。
また、2023年3月期で現在の中期計画が終わり2024年3月期以降は新しい中期計画期間になり、そこで新たな株主還元方針が示されもう少し配当を出してくれるかもしれません。
そもそも2024年3月期の会社予想はもう少し違ったものになるかもしれません。
とはいえ、ここ最近の株価はこの海運事業売却後の業績動向等を
織り込んでいるのかどうなのか…?
この辺りは現時点でははっきりしませんが、
個人的には今急いで投資しなくても良いのかなとは感じます。
高配当株候補銘柄 9303 住友倉庫 まとめ
〇評価できる点は、
- 主要運輸事業は安定的に成長している(利益率もそこそこある)。
- 株主還元は積極的な方と思われる(頻繁に自社株取得もあり)。
- 現時点の配当利回り高目。
- 2023年3月期業績予想に対するPERは割安。
〇懸念点としては、
- 海運事業売却で今後業績が一旦下がる。
- もしかしたら2024年3月期以降減配もあり得るかも。
物流事業と不動産事業に着目すればなかなか良い会社と思います。
高配当をもらえるのであれば、特にそこそこの利益率で安定成長している
物流事業は魅力的です。
ただ、個人的には海運事業売却後の2024年3月期の業績予想や配当予想が
もう少し明確になってからの投資としたいなぁというのが
正直なトコロでしょうか。
・2024年3月期の業績見込と配当予想。
・2024年3月期以降新中期経営計画。
もし興味が湧いたら
研究してみて下さいまし。
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