おはようございます☆
もりっこ。(@moricco.net)です。
高配当株 全国保証。
2023年3月期第2四半期決算と気になる点を。
住宅ローンへの保証債務引受を行っています。
2022年11月17日時点の株価5,030円。
配当利回り2.94%。
今からだと買いづらいなぁ…。
高配当株 全国保証 2023年3月期第2四半期決算
損益状況。
(出典:決算短信補足資料)
・営業利益:158.6億円 (同 +1.4%)
・経常利益:166.4億円 (同 +3.0%)
・親会社株主に属する四半期純利益:114.0億円 (同 +3.3%)
営業利益率:76.8%
相変わらずの利益率!
もう驚かんわ。
ただ前期は79.3%だから若干低下。
前期比増収増益は継続。
尚、当1Qから連結決算に移行しているので、
決算短信には前期比増減率の記載はありません。
メシの種(保証債務残高)増加する一方で
与信管理費用も安定的だそうです。
販管費は従業員への物価対策一時金等で増加してます。
要確認事項。
この会社の要確認事項は2つ。
保証債務残高の伸びと代物弁済の状況。
この辺りは後述の気になるトコロにて。
通期業績予想
業績予想。
(出典:決算短信補足資料)
・営業利益:413億円 (同 +4.6%)
・経常利益:425億円 (同 +4.8%)
・親会社株主に属する当期純利益:294.5億円 (同 +5.8%)
据置。
与信費用は確かに重要なんだけど、相変わらずちょっと保守的な気もします。
前年比47.3%増の見込みは少し多めかなぁ。
現時点では失業率や企業倒産件数なども低水準で推移とはいえ、
先行き不透明感はあるので多めに計上してますね。
営業利益率は77.9%予想(笑)
笑うとこではないんやけどなー(笑)
配当予想。
年間1株148円(前期より15円増配)。
こちらも前回予想より据置。
配当性向は35%位を目標にしているそうです。
高配当株 全国保証 気になるトコロ。
何はともあれメシの種(保証債務残高の伸び)
この会社は何といっても保証財務残高の伸びが命。
(出典:決算短信補足資料)
・新規保証実行額は2Q累計だと前年同期より約14%減。
・保証債務残高自体は伸びている。
新規保証実行額が減少中なのは気になりますが、
保証債務残高自体は伸びています。
(出典:決算短信補足資料)
住宅市場が低迷しつつあるので、
新規保証実行金額が前期比減なのはしょうがないかなという感ですね。
この辺りは以前他の銘柄の決算確認した際にも新規住宅着工件数の減少傾向は見て取れました。
以下は住友林業の話にて。
他にもタマホームでも減少傾向だったかな。
従って、全国保証としても他の会社からの保証債務の継承に力を入れています。
具体的にはM&Aがメインで、株式取得による子会社化や吸収分割を今までも実施しています。
子会化しているので今期から連結決算になったんやな。
会社資料によると、
日本の民間住宅ローンへの保証債務のうち
全国保証のシェアは8%程度のようなので
シェア拡大余地はまだありそうです。
そういえば高配当株のジャックスなんかも競合だね。
不良債権。
全国保証が債務保証している住宅ローンが焦げ付く(ローン債務者がリストラ等で返済できなくなった場合)代位弁済といって全国保証が金融機関へローンを返済します。
その一方で全国保証は担保としての不動産を売却することで、ローン債務者への債権を回収します(求償権の回収)。
(出典:決算短信補足資料)
・代位弁済金額は低水準。
・求償権も7割程度回収できている。
今のトコロ安心かな。
代位弁済が増えたり求償権の回収が上手く行かないと、全国保証としてはこれらの損失発生の実積率の上昇に伴い与信関連費用が増加(債務保証損失引当金や貸倒引当金への計上額の増加、或は計上していたこれら引当金を超える損失費用の発生)して、費用・損失が増加します。
従ってこの辺りの状況は重要なポイントと思います。
全国保証が債務保証しているローン契約者の状況に
直接的には左右はされるのですが、どちらかというと
よりマクロ経済状況というか失業率の動向、
求償権の回収については不動産市況に左右されるといえそうです。
相変わらずキャッシュ・リッチ。
2Q時点での現預金残高は約1,400億円と総資産の約33%。
前年同期より300億円弱減少していますが、
一方で投資有価証券(社債購入の模様)が約400億円増加してます。
ちなみに2Q時点で現預金と投資有価証券、長期預金を合わせると、総資産の約9割。
アッチョンブリケやな…。
住宅ローン契約したことがある方はよくご存じかと思いますが、住宅ローンの保証料ってローン一括時に一括して前払することが多いですよね。
従って、ローンの保証期間中の保証料を予め一括前受することが多く
(言い換えるとその契約にかかる数十年分の売上を一括前入金)、
キャッシュ・リッチ且つ資金繰りは楽チンな会社です。
一旦、前受収益(や長期前受収益)という負債科目で計上して、期間経過に伴い前受収益から売上へ振替処理されます。
従って、順調に業績が伸びていくのであれば自己資本比率は大きく数値改善しません。
まとめ
・住宅市場の低迷傾向を受けて新規保証債務実行額が減少、一方保証債務残高は増加。
・代物弁済は低水準、求償権の回収も比較的順調。
・(当然)相変わらずキャッシュ・リッチ。
・通年業績予想の与信関連費用は保守的か!?
・物価高騰やコロナ支援後の失業率等の外部環境、新規住宅着工件数等には留意要。
・M&Aでもなんでもして、保証債務を増やすべし!
全国保証 2023年3月期2Q決算でした。
一時期より株価は大分上がってしまったので、
なかなか買いづらくなってきましたね…。
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