おはようございます☆
もりっこ。(@moricco.net)です。
3003 ヒューリック。
高配当界隈では結構有名銘柄かと思います。
どうしても不動産業は確認後回しになりがちなんですが、ようやく。
時価総額は8,000~9,000億程度で中型株。
業種は不動産業で12月決算ですね。
2022年12月14日時点の配当利回りは約3.68%。
高配当株銘柄 3003 ヒューリック 概要
事業内容
不動産賃貸業で、立地の良い都心物件中心。
建て替えによる築年数の若返りや耐震化、系列REIT向けの物件売却も行っています。
(出典:会社HP)
確かに東京23区の駅地下でヒューリックのロゴのついた
ビルを見かけた記憶があるよ。
ヒューリックの場合保有物件のポートフォリオに特徴があります。
投資する際にも確認しておいた方が良いと思いますので、後掲します。
現在の株価と配当利回り。
2022年12月14日現在 株価:1,142円、配当利回り:3.68%
(株価のリンクはヤフーファイナンスへ跳びます)
ここ数年は1,000円~1,400円前後の値動きの模様。
正直もうちょい配当利回り欲しいなぁ。
収益状況
①売上・利益推移
売上高は、2021年12月実績で4,470億円。
(出典:IRBANK)
ここ10年着実に右肩あがりに成長しています。
2011年以前はリーマンショック後でもあり、過去の決算短信を見ると、
多額の減損損失や投資有価証券評価損を計上している為
最終赤字になっている年もチラホラ。
その後は立派。
会社資料だとこんな感じ。
(出典:決算説明資料)
セグメントは以下の通り。
(出典:2021年12月期決算短信)
保険事業やホテル・旅館事業もありますが、ほぼ不動産業といってよいと思います。
②営業利益率
25.6%(2021年12月期)
高い!
2012年12月期以降は概ね20~30%の水準です。
経常利益率もほぼ営業利益率と同水準。
③(参考)ROE、ROA、EPS
(出典:IRBANK)
・ROE、ROAは2012年以降ずまずに。
・EPSは着実に右肩上がり。
事業柄(不動産業でしかも物件保有で賃貸メイン)
どうしても有形固定資産残高が多額で総資産の約6割。
ということはROAはなかなか上がらないよね。
特に問題はないと思います。
・利益率も高い。
素敵な感じじゃないか~!
CF状況。
(出典:IRBANK)
・営業CFは不安定、一応直近3年は潤沢で安定。
・設備投資旺盛でフリー・キャッシュ・フロー(営業CF+投資CF)はマイナス。
・財務活動CFそこそこプラスなので借入は多いものと推察。
営業CFはちょっと不安定なのと、FCFがマイナスの点は
人によっては評価下がるかもね。
逆に言うと、かなりイケイケで物件取得や
建て替えを行っているってことやな。
財務状況
①自己資本比率
28.9%(2021年12月期)。
低い…。
不動産業の宿命といえばそれまでだけど…。
②現預金残高等
2021年9月末時点で1,753億円(総資産の約7.6%)。
投資有価証券と合わせると総資産の約17.8%
借入金や社債は1兆4,593億円。
やっぱりCF見てわかるように有利子負債はかなり多額だ~
配当状況。
直近の配当利回り:3.68%(2022年12月14日時点)
2022年12月期は1株当たり年間42円(前年39円から増配)
(出典:決算説明資料)
配当はどんどん増えてる!
配当性向も40%程度まで上昇してきた。
配当性向の上昇はこれくらいでひとまずstopでしょうね。
ちなみに自己株取得は時々実施しているようですが
あまり注力していない模様です。
・配当性向も目標としていた40%に到達。
・自己株取得はそんなに積極的ではなさそう。
・株主優待はカタログあり。
PER。
私は高配当株でも割高な銘柄は購入しないのですが、、、
PERは約10.5倍(2022年12月7日時点)。
(PBRは1.31倍程度)
割安な水準。
(出典:IRBANK)
過去推移を見ても割安な水準かと。
業績右肩上がりなのにどんどん割安になってますね。
その他 ヒューリックに関する特記事項
賃貸物件ポートフォリオの特性。
リスク回避型ビジネスモデルらしい。
(出典:決算説明資料)
会社は「リスク回避型ビジネスモデル」と謳っています。
個人的には良いと思ってます。
①賃貸収益中心
売却メインの不動産事業の場合は、どうしても業績が不安定になりがちですし在庫リスクもあります。
賃貸収益中心の方がより安定的と思います。
②東京・駅近のオフィス物件中心。
(出典:決算説明資料)
立地が良いので賃料も高くまた空室率も低いようです。
東京都心中心なので逆に言うと災害リスクはありそうですが、耐震化は進めている模様。
災害リスクの点は人によって評価分かれそうね。
保有不動産の含み益も上昇中です。
(出典:決算説明資料)
③海外保有資産なし
確かに地政学リスクや為替リスクは回避できますが、ここも人によっては評価が分かれる可能性はありますね。
④マンション分譲を手掛けない
これは個人的には嬉しい点。
配当利回りが高くても分譲マンション販売銘柄には
今のところ関心なしです。
景気変動の影響というかリーマンの記憶ですかね。
個人的な偏見かもしれませんが。
⑤借入の長期固定化シフト
今後金利上昇になりそうなことを考えると良い点ですね。
2022年12月期着地見込。
(出典:2022年12月期第3四半期決算短信)
・営業利益:1,240億円 (同+8.2%)
・経常利益:1,200億円 (同+9.5%)
・親会社株主に帰属する当期純利益:785億円 (同+12.8%)
しっかり増収増益です。
詳細はpassしますが、第3四半期決算発表と同時に上方修正されています。
投資比較対象はリートか。
ヒューリックへの投資を検討する場合、リートへの投資もNGでなければ比較対象はリートになる気がしています。
単純な配当利回りだけだとリートの方が良い場合もありますし、ヒューリックがスポンサーを務めるリートもあります。
ヒューリックリート投資法人(3295)
概要だけ見るとこちらも都心物件中心。
大枠だとあまり差が無いように思えますね。
ヒューリックからこのリートへの物件売却も行われており、
その判断条件なんかは個人的に気になるなぁ。
単純に配当(分配)利回りで決めるのか、
公募増資で株価がブレるのが嫌なら個別株にするのか…。
とはいえ僕はリートは今のトコロ買っていない。
なんとなくの理由ですが。
3003 ヒューリック まとめ
〇評価できる点は、
- ここ10年程度業績好調で右肩上がり。
- 利益率も高い。
- PERは歴史的にも割安。
- 賃貸物件は都心で立地も良く賃料水準も良い。また、建て替えによる築年数の若年化・耐震化にも積極的。
- 分譲マンション手がけてない点は個人的に◎
〇懸念点としては、
- 財務健全性高くない。
- 営業CF不安定でFCF赤字(業種的な特徴、積極的に投資・成長しているという側面もある)。
- 配当利回りもう少し欲しい。
- 都心中心の物件の為、災害リスクを心配する場合は耐震化しているとはいえ心配。
- 国外事業は行っていない点は評価が分かれるかも。
- (懸念点ではないですが)リートでも良いんかな!?
総合的にはなかなか良い銘柄な気がするなぁ。
個人的には高配当株PFに入れても良いと考えています(20銘柄以上持つ場合)。
マンション開発・販売銘柄は保有しない方針のため、業種分散の視点でも
貴重な銘柄かもしれません。
リートとどっちが良いかは勉強不足ですが(汗)
誰か教えてちょ。
・2022年12月期の業績動向。
・長期的には金利水準。
・CFの状況。
もし興味が湧いたら
研究してみて下さいまし。
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