おはようございます☆
もりっこ。(@moricco_net)です。
先日、タカラレーベン・インフラ投資法人に対してTOB(株式公開買付)が行われる発表がありました。
私もタカラレーベン・インフラ投資法人を少々保有していましたが、
今回は少しこの辺りについて。
タカラレーベン・インフラ投資法人への株式公開買付(TOB)概略
概略は以下となります。
・買付価格:1口127,000円
・買付期間:2022年9月29日~11月11日
・発行済口数の2/3超に満たない場合は買付実施しない。
・買付実施される場合、二段階買収により買付に応じなかった投資家の持分も強制的に換金される。
(タカラレーベン・インフラ投資法人上場廃止予定)。
詳細情報は上記のリンクからプレスリリース資料確認ください。
但し、相当文章量多いので覚悟してください…。
株式公開買付(TOB)とは
以前の日本再生可能エネルギーインフラ投資法人へのTOBの際にも記載しましたが、
改めてTOBの基礎的な話をおさらいします。
株式公開買付(TOB)とは。
日本語だと”株式公開買付”。
TOBというのは、Take Over Bid の略。
この際予め”買取期間””買取価格””買取株数”を明示します。
買収する場合や子会社化するといった企業再編の一環で行われる場合や、
経営陣による買収(MBOといいます)の際にも利用されます。
TOBを行う側のメリット・デメリット。
メリット。
買取価格や株数を予定しているので必要資金(必要借入金額)の見込みが立てやすいことや短期間で購入できることが挙げられます
通常の市場取引で取得する場合様々な要因で株価も変動するし、
そもそも購入に時間がかかるわな。
デメリット。
短期間でまとまった資金が必要な事。
また、買付対象との関係が友好的でなく抵抗される場合には、買収防衛策を講じられることにより買付側が損失を被ったりそもそもTOBが成立しない(失敗する)ケースがあり得ます。
ちなみに、
TOBする側とされる側のお互いが納得している場合「友好的TOB」。
お互いの関係が良好でない場合「敵対的TOB」。
今回は友好的TOB
TOBが発表されると、買付される側の法人から賛成するかしないか
発表あります。
今回は公開買付に賛成で、公開買付に応じることを勧奨しています。
合同会社グリーンエネルギーによるタカラレーベン・インフラ投資法人(証券コード9281)投資口に対する公開買付けに関する賛同の意見表明及び応募推奨のお知らせ
TOBを受ける企業の「株主」のメリット・デメリット。
メリット。
一般的にTOBが行われる場合はスムーズに買取に応じてもらうために、買付価格にはプレミア価格が付される場合が多い。
株主としてはTOB前の市場価格よりもプレミアの分高い価格で売却が可能ということになります。
今回のタカラレーベン・インフラ投資法人の場合は買付価格は127,000円。
公開買付が発表される前の株価から12%程度の上乗せ。
前回の日本再生可能エネルギーインフラ投資法人の際も
上乗せは10%ちょっとやったな。
一般の株式の場合は30~40%程度のプレミアが付くことが平均的なので、
インフラファンドの場合はちょっと渋めですかね(笑)
デメリット。
株主でなくなること自体がデメリットになり得る。
電気の買取価格や税制の行方等先行きの不安要素はあるものの、
しばらく高分配の恩恵を受けようと思っていたので少々残念です。
TOBが行われる際、株主が取りうる選択
一般的に、保有している銘柄について株式公開買付(TOB)が行われた際の株主の選択は以下の3パターンです。
株式公開買付(TOB)けに応じる。
売ってもいいなと思える場合、まず素直に公開買付けに応じるという選択肢があります。
但し、TOBに申込むには公開買付けの代理人となっている証券会社に口座を開設して現在の証券会社から一度株式を移管するという手続きが生じます。
メンドくさ。
この場合通常の市場取引で売買する際の売買手数料は不要ですが、証券会社によっては別の証券会社への移管について移管手数料が生じる場合もあります。
市場でさっさと売却する。
こちらも売ってもよいと思える場合です。
使用している証券会社の通常の株式売買手数料はかかりますが、公開買付けの代理人証券会社口座への移管の手間なく売却できます。
公開買付けが発表されると、買付価格とほぼ同じ金額(僅かに低い)で市場価格も推移しますので、市場でさっさと売却してしまうというのはアリですね。
お手軽(笑)
私はだいたいこれで。
今回もこれでさっさと売りました。
保有し続ける。
買付価格が取得価格を超えない場合や買付価格が低いと思う場合売りたくないというケースもあるかと思います。
その場合は勿論何もしないで保有しておくこともできます。
①TOBの後に買付側が強制的に残りの市中株式を買い取ることも可能です。
完全子会社化することを目的とする場合は間違いなくこの二段階取得が行われます。
②(今回は該当しないケースですが)、もし二段階取得が行われずTOB後にも保有し続けれたとしても、対象
銘柄が上場廃止するとその後配当や総会議決権は行使できるものの、今まで通り市場での売却ができない。
今回のタカラレーベン・インフラ投資法人の場合は、
2/3超の買付が出来ないと公開買付自体がキャンセルされます。
従って、買付に応じたくない(売却したくない)場合は
保有し続けてみるという選択肢は一応あります。
但し、自分が買付に応じなくても(売却しなくても)全体として2/3超買付が進んで
TOBが成立すると、その後予定の二段階取得により結局株式を失う(換金される)
ことにはなる点には留意必要です。
個人的には売却した方が良さそうと思っています。
前回の日本再生可能エネルギーインフラ投資法人に続いてのTOBということで、
上場廃止になると上場インフラファンドは5銘柄になってしまいます。
売買高もリートに比べると少ないですし、税法の絡み等もあってなかなか
新規上場も増えない状況です。
ちょっとインフラファンド自体の先行きが不安になりますね…。
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