おはようございます☆
もりっこ。(@moricco_net)です。
高配当株投資でもそうでなくても個別銘柄の選定において、その銘柄について自分なりに調べることがあると思います。
そんな時私が見ている資料についてまとめてみます。
尚、今回はヤフーファイナンスや株探等の有名情報サイトや
各証券会社口座で確認できる投資情報は除きます。
これらのサイトは有力な銘柄を見つけるため或はざっくりと配当利回り等指標やチャートを確認するにはとても良いのですが、今回はどちらかというとその後に銘柄についてもう少し深く(定性情報も含め)調べたい時に確認する資料になります。
何はともあれHPへ
HP記載の事業内容の確認。
まずはその会社のHPへ行きます。
ここにはその銘柄の業界・業種に詳しくなくてもある程度理解しやすく事業内容が紹介されています。
私はまずこの事業内容を確認することから始めます。
参考:全国保証
事業内容を理解することでその会社の優位性とか
見えてくる時があります。
株主還元方針の確認。
企業によってはHPに株主還元方針に関するページもありますので確認しましょう。
株主優待がある会社は優待内容の説明も掲載されています。
各種IR資料。
次項のような決算短信等の情報の宝庫がHPには掲載されています。
過年度推移見て惹かれたら、HP記載や
決算短信等読むって感じが多いんか!?
そうだね。そういう場合も有る。
でも表面的な数値(特に自己資本比率や営業CFなど)だけでは
ミスリードすることもあるので、気になる銘柄は極力HPや
決算短信等と併せて同時並行的に見ることが多い。
IR資料の確認
決算短信。
各四半期ごとに開示される決算資料になりますが、業績概況や貸借対象表等の決算数値や注記、利益予想や配当予想が記載されています。
通常決算発表というとこの決算短信の発表を指します。
こんなヤツ。
積水ハウス2022年1月期決算短信
通常ですと決算期末から45日程度で発表されます。
その際以前に発表している利益予想が変更になる際は業績予想修正の発表も同時に開示されたりします。
四半期ごとの決算数値に関して一番早く公表される資料ということで
重要度が高いです。
有価証券報告書。
年度決算後に作成されるものを有価証券報告書(以下「有報」)といい、四半期決算後に作成されるものを四半期報告書といいます。
積水ハウス2022年1月期有価証券報告書
略して有報(ゆうほう)。
UFOじゃないぜ。
この有報は上記の決算短信に比較して情報量が格段に多いのですが、決算期末後3か月以内に金融庁へ提出・開示されることになっており実際に確認するには少々時間がかかります。
一方四半期ごとに作成される四半期報告書は、45日で作成されるので四半期短信とほぼ同時に開示されますが有報と比較すると情報量がかなり限られています。
基本的には決算短信を中心に読み、
有報は補足で部分的に目を通すことが多いです。
決算短信の補完として必要に応じてってことね。
そうそう。
昔実際に作ってましたが、作ってる側からみても
全部読むのは苦痛だし嫌だ~。
普通読めんわっ(笑)
有報で私が気にしている点は、具体的には主に以下の部分です。
(ダラダラ書いちゃってるのでpassしてもらってもOKです!)
①企業情報で記載される事業内容や事業系統(商流説明)図
ともに有報の方が詳細或は有報にしか掲載がない場合があります。
こんな感じ。
(出典:積水ハウス2022年1月期有価証券報告書)
ここは「事業の状況」や「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」という記載項目と合わせて確認するとより理解が深まることが多いです。
ビジネスフローの理解が怪しい場合これは確認した方が良い。
事業系統図と各子会社の役割を見ることでよりビジネスが
理解しやすくなります。
また、業績の説明についても決算短信より詳しく書かれている
場合もあります。
②主な子会社や関係会社の掲載
上記事業内容や事業系統図と合わせてグループ全体像がわかりやすいです。
③重要な取引先契約の記載
主要なFC契約や重要な取引先との期限のある契約等が掲載されているので要checkかな。
例えば、CDSの2019年12月期の有報には以下のような記載がありました。
(出典:CDS 2019年12月期有価証券報告書)
気になりますよね。
ちなみにこのCDSの場合は三菱自動車工業(株)への売上が
全体の2~3割程度を占める(この情報も有報には記載されている)
ので本当に重要な契約と思います。
気になりますねー。
④事業等のリスクや対処すべき課題の記載
ともに有報の方が詳細或は有報にしか掲載がない場合があります。
⑤より詳しい財務データ
特に四半期決算短信だとキャッシュ・フロー計算書の掲載が無い場合があります。
そんな際には四半期報告書に記載されていないか確認します。
そもそも注記自体も短信より詳しく掲載されていますので
会計方針等含めより詳しく数字廻り確認したい場合なんかも。
⑥その他
あとは都度気になった部分があれば見る感じです。
何か固定資産が増えていたら、
設備投資の状況を確認するとか。
尚、有価証券報告書については、金融庁のEDINETでないと見れない企業もあるかもしれません。
最近はHPにも掲載している企業が
ほとんどかと思いますが。
稀に…。
ちなみに私が東京に出てきてIPO支援や上場会社の決算、
開示書類のサポートをし始めたころは、
有報は官報販売所へ行って、製本されている書籍として
購入していました。
懐かしい…。
ただ有報を読むのは慣れてないと結構大変なので、多くの場合は決算短信と次項の決算説明資料に目を通せば良いのかな、とは思っています。
決算説明資料。
法定資料や取引所指定の共通フォーマット等ではなく、自由書式。だいたいパワポ。
発表されるタイミングは決算短信と同時、或は少し時間を空けて(大きめの会社は前者のタイミングが多い)。
こんなヤツ。
積水ハウス2021年度決算説明会資料
この資料では決算短信等で確認できる決算数値について、その背景や要因をよりわかりやすく確認することができます。
実績値の背景説明だけでなく翌期の業績予想の説明や配当予想、
株主還元方針等がこの資料で詳しく記載されている場合があります。
これは企業によって作成していない場合もあります。
多くの企業は作成していますが、第1、第3四半期決算
については作成していないケースも結構あります。
あれば必読。
名称も、決算説明(会)資料、決算補足資料、
短信説明資料と様々やな。
あと会社によっては「補足資料」や「FACTBOOK」と名称はいろいろですが、主にエクセル形式でより細かな各種数値を公表してくれる場合もあります。
(中期)経営計画資料。
これも経営計画説明会であったり名称や計画期間が異なるケースもあります。
上記の決算説明資料同様投資家にわかりやすく記載されており、
こちらもあれば読んでおきたい資料です。
こちらも翌期以降数年の業績予想の説明や配当予想、株主還元方針等が
記載されていることが多いです。
あと目指す事業の方向性とかも。
特に高配当株投資家にとっては、基準となる配当性向の水準や自社株取得も
含めた還元方針は上記決算説明資料やこの中期経営計画資料で詳しく
記載されていることが多いです。
決算短信や有報と違い自由書式なので、企業によって
力の入れ具合が透けて見えるとか見えないとか…(笑)
力入れすぎてやたらページ増えたり、色使いが派手で
ごちゃごちゃしてても読みにくい。
その辺りのセンスも垣間見れます(笑)
その他。
会社によってはその他にも、株主通信や統合報告書、アニュアルレポートなど様々。
必要に応じてめくる感じです。
たまにこの辺りの資料にしか
掲載されていない情報もあります。
まとめ
個人的にはまとめると以下のような感じで確認しています。
・或はIRバンクやバフェット・コードで(この辺りは以下と並行的な場合も)。
・気になる銘柄についてより深く調べる際は、なんといっても会社のHP。
・決算短信一読。
・決算説明資料や中期計画資料あればこちらも一読。
・有価証券報告書やその他の資料(株主通信等)は必要に応じてつまみ食い。
一昔前の個人投資家は大変だっただろうな、
と思わずにはいられないほど会社のHPは情報の宝庫です。
良い時代になったんだね~
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