おはようございます☆
もりっこ。です。
高配当株のINPEX。
人気の高配当株銘柄と思います。
私も少し保有しています。今まで気づかなかったのですが実行税率がとても高いことを少し前に知りました。
今回はそんな話。
INPEXの実効税率は高い
INPEXの実行税率は高い。
個人的に高配当銘柄に投資する際、営業利益率(金融は経常利益率)を重視しています。
当然高ければ高い程良い!
その点、INPEXは営業利益率以下のように非常に高いです。
・2021年12月期:約47.4%
・2022年12月期:約53.6%
垂涎だわ~。
なかなか無いですよこの利益率。
一方で、営業利益~経常利益~税金等調整前当期純利益の数値に比較して、当期純利益がかなり減額となります(ここ2期だと当期純利益は税金等調整前当期純利益の1/3程度まで激減してます)。
(出典:2022年12月期有価証券報告書)
ホントだ。
法人税等が税金等調整前当期純利益の約66~68%と非常に高い。
通常の会社だと、勿論所得や欠損金、税額控除等の影響
受けて上下するけど概ね30%ちょっとが多いかな。
CF計算書も見てみると、、、
(出典:2022年12月期有価証券報告書)
CF計算書みても法人税等の支払額が多いな。
なぜこんなに実行税率や法人税等の支払額が多いのか…?
理由は外国法人税
税効果注記から。
2022年12月期の有価証券報告書から税効果注記を抜粋します。
(出典:2022年12月期有価証券報告書)
法定実効税率は28%ですが、最終的にINPEXの実効税率は66~68%になっています。
その大きな要因は、外国税。
そんなに外国法人税払ってるんだ…。
外国税。
いろいろ調べてみると、INPEXは中東等国外に原油採掘権益を有していますが、原油採掘によって得た利益に対して、産油国から高額な税金の支払いを求められるようです。
統合報告書にも以下の記載があります。
法人税等
2022年12月期の法人税等は、2021年12月期の4,295億円に比べ5,219億円、121.5%増の9,515億円となりました。なお、法人税のほとんどは海外で納めており、税負担率の高い地域があることに加え、日本国内で発生した費用は控除対象にならないことから、外国税額控除制度の適用はあるものの法人税等負担率は高くなっております。
(出典:統合報告書2022)
なるほろ~。
この点、石油鉱業連盟も以下のように
税制改正の要望を出してはいるようですね。
(出典:わが国石油・天然ガス開発の現状と課題)
まとめというか雑感的な。
外国で原油を採掘するには高い税率の外国税は必須の負担のようです。
利益(税務用語は「所得」)に対する税金は、
会計ルール上、税金等調整前当期純利益の下の
法人税等に計上されます。
ただ、この外国税金は事業実施のある意味必要経費というか
原価的な側面もありそうかも。
そういう意味では、確かに営業利益率や経常利益率は高いけども数値程の収益性はないという理解もできそう。
実際に企業評価において事業価値をDCF法で計算する場合も、
実効税率分の税金を控除した営業利益を計算の基礎とします。
INPEXの利益率、会計ルール上は決算書のとおりだけど、
ちょっとその収益性を割り引いて考えるのも
1つの考え方かもしれんなー。
私はいつも営業利益率を重視していますが、こういう銘柄は定石通り最終利益率(引いてはEPS)への着目がより重要なのかもと感じました。
INPEXの実効税率に関してでした!
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