高配当株 電源開発
2021年3月期決算が発表されています。
高配当株 電源開発 2021年3月期決算
概況
(出典:2021年3月期 決算短信より)
- 売上高:909,144百万円(前年同期比△0.5%)
- 営業利益:77,775百万年(同△7.0%)
- 経常利益:60,903百万円(同△22.0%)
- 当期純利益(親会社株主帰属):22,304百万円(同△47.2%)
従前の予想数値と比べると、若干の減収、営業利益・経常利益は上方修正だったようです。しかしながら2020年3月期と比較すると減収減益です。
また、当期純利益がほぼ半減ですので、
EPSも121.85円と前年の230.96円と比較するとほぼ半減に…。
その他利益率の指標も軒並み低下しています。
(出典:2021年3月期 決算説明資料 より)
収益は年末~年始の日本卸売電力取引所での取引価格の高騰により増加しましたが、一方で減収・減益要因は以下の通りのようです。
- 海外事業での電力販売量の減少。
- 日本卸売電力取引所から電力を調達して小売電気事業者へ販売している持分法適用関連会社の経費増加。
- 連結子会社における石炭販売収入の減少。
- 課税所得増加による法人税等の増加。
2022年3月期 予想
業績予想
2021年3月期と比較すると、売上は約7.5%減、営業利益は約24.1%減、経常利益は約17.9%減、一方親会社株主帰属当期純利益は52.4%増。
- 火力発電の定期点検や設備の発電トラブルによる発電量減少を見込んでいるようで、火力発電量は2021年3月期と比べ約10%程度減少予想
- 設備保全費用が200億円程度増加する見込(他の経費の減少もあり一般費用全体では110億円の増加)で、上記のような営業利益の大幅減少を想定
- 当期純利益においては法人税等増加の反動減により増益予想。
法人税等増加の反動減というのは、2021年3月期以前に
費用計上した項目のうち税金計算上は費用と認められないもの
(例えば減損損失)について、2022年3月期においては
税務上も費用処理が認められる予定の項目が結構あるということかと。
配当予想
2022年3月期も2021年3月期と同様、75円の予定。
2022年3月期においては、当期純利益が大幅に増加する見込みなので、配当性向は40.4(2021年3月期は61.6)見込。
配当性向自体はちょうど良さそうな数値だね。
設備投資負担はそれなりに。
決算説明資料によい資料があります。下記は連結CFのサマリといいますか、フリー・キャッシュ・フローの推移です。
発電施設への設備投資額はそれなりにかかるので、営業CFと固定資産の取得によるキャッシュアウト(或いは単純にフリー・キャッシュ・フロー)の動向はウォッチしておきたいですね
会社も気にしている指標ですし、そもそも会社の資金管理としては
重要な部分と思うので、「ええっ!!!」というような
フリー・キャッシュフローになることはないとは思いつつも、
数年に一度は△200億程度赤字です…。
ちなみに、上記のCF上の固定資産の取得には、以下は含まれていないと思われます。
- 修繕・保守(ダムに流入する土砂対策費や経年に伴う火力発電設備の修繕費(一部は固定資産計上の可能性アリ))。
- 研究開発(化石電源のゼロエミッション化等)。
- 大間原子力発電所工事に掛かる機器品質保持。
そういや大間どうなん?
大間の動向ですが、早いトコもう少しはっきりして欲しいですね。
それでは、よい1日を!
尚、当然ですが、これら銘柄への投資を推奨するものではありません。投資の判断は自己責任でお願いします。また、記載内容や数値は記事投稿時点でのものです。
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