おはようございます☆
もりっこ。です。
クミアイ化学工業。
Ⅹとか見てると今年人気の出た高配当銘柄です。
但し、先日の2023年10月決算発表及び新中期経営計画において2024年10月期の減配が発表され、株価は20%程度下落しました。
今回はその新中期経営計画から気になるトコロを取りあげます。
Ⅹでも投稿多かったですね。
減配は発表しましたが、引き続き高配当銘柄として
投資対象かどうかも考えていきたいです。
クミアイ化学工業 新中期経営計画から
旧中期経営計画振り返り。
(出典:新中期経営計画)
旧中期経営計画での最終年度目標数値、売上高:1,260億円、営業利益:98億円、ROE:7.3%に対し、2023年10月期実績は以下の通り大幅に超過して達成。
・営業利益:141億円
・ROE:14.5%
そりゃスゴイぜ。
しかも計画2年目の2022年10月期の時点で既にクリアしてました。
アクシーブは総売上の約半分近く、農薬関連事業の5割超、同事業海外売上の約8割超(いずれも2023年10月期3Q時点)を占めるクミアイ化学工業の主力製品となっています。
新中期経営計画概要。
対象は、2024年10月期~2026年10月期です。
(出典:新中期経営計画)
新芽に水を与えるフェーズやな。
それじゃわかんないかも(笑)
会社として見たら社歴はあるものの「あるべき姿の企業」から見て、
まだまだこれからですよというイメージを持っているのでしょうか。
数値部分をフォーカスすると、
(出典:新中期経営計画)
当期純利益、ROE、営業利益率ともに2023年10月期実績を下回る目標数値となっており、売上高こそ15%増加としていますが、保守的というか少し控え目な目標数値という感を受けます。
(出典:新中期経営計画)
要因として、世界的な農薬在庫の増加や
価格改訂、コスト増が予想されているようです。
特に、主力製品「アクシーブ」のジェネリック対策(価格戦略、コスト増)が背景。
尚、上記スライド2026年の最高益達成を目指すというのは、
最終利益(当期純利益)ではなく営業利益のことと思います。
この「アクシーブ」のジェネリックに関しては別途後段にて。
配当政策。
大注目の配当政策。
なんせ2022年決算説明資料や2023年10月期3Q決算説明資料にて、「より株主の皆様の目線に立った株主還元」を開示予定として、感心が高まってました。
これやなー。↓↓
(出典:2023年10月期3Q決算補足説明資料)
そして発表されたのが…、
(出典:新中期経営計画)
配当性向30%以上という目標。
ということで2023年10月期も配当性向30%として
増配してくれました。
以下のような株主意見も受けての配当性向の引上げの模様。
(出典:新中期経営計画)
これ自体はありがたい、嬉しいぜー!
尚、2024年10月期の通期予想が減益予想(営業利益▲14.8%、最終利益▲39.0%)であり、また配当性向30%という基準を設けたことも相まって、2024年10月期の配当予想は年間28円となり2023年10月期の45円から大幅に減配予想となりました。
この辺りが株価が大幅に下落した理由ですね。
配当性向30%自体は良い情報だったのですが、
前振りもあって株主・投資家側の期待値が
大きくなり過ぎていたことは否めません…。
会社側も少々意外に思っている、、、かも?
アクシーブとかジェネリックとか…
アクシーブの状況など。
(出典:特集アクシーブ)
上に記載した通り、アクシーブは総売上の約半分近く、農薬関連事業の5割超、同事業海外売上の約8割超(いずれも2023年10月期3Q時点)を占めますが、海外では2011年のオーストラリアから販売が開始されているようです。
上記出典の「特集アクシーブ」。
一読するとアクシーブの理解がすすむと思う。
農薬やその有効成分にも特許があり、
その特許で守られている期間が国によって異なる模様。
(出典:2022年10月期決算補足説明資料)
今回の新中期経営計画でも、
当然この辺りには触れられています。
(出典:新中期経営計画)
国別にみると以下のような状況らしいです。
・オーストラリア、アルゼンチンでは既にジェネリック製品販売の動きアリ。
・アメリカ、ブラジルではジェネリック参入はまだ数年猶予アリ。
ジェネリックは価格安いもんな。
アクシーブの売上にも影響ありそう…。
会社としては混合剤の開発や複合的な特許取得、特許侵害への対応等でジェネリック対策を強化する方向。
(出典:2023年10月期2Q決算説明会資料)
(出典:2022年10月期決算補足説明資料)
一方、上記スライドによればターゲットとなる市場が
多いというのは有利な点かもしれないですね。
水田用ではなく畑作用除草剤なので、
世界中に拡大は可能な気が。
農薬市場自体も拡大傾向です。
(出典:2023年10月期2Q決算説明会資料)
研究開発・設備投資は必要。
アクシーブ混合剤の開発もそうですが、次の農薬・有効成分の研究も必要で、会社も研究施設の建設等行っています。
必要な資金や開発期間の規模、必要な手続量は異なるかもしれませんが、
イメージとしては将来医薬品開発メーカーのようになっていく可能性が
あるのかなぁ…と夢想しています。
あくまで夢想なので確証はないです(笑)
業績減益予想と減配だけど…。
2024年10月期は減益予想&大幅減配予想です。
この点高配当株投資の対象としてはどうなんでしょうか?
個人的には引き続き対象になり得ると考えています。
理由、、、
・配当利回り:3.53%、PER:8.69倍(2023/12/19時点)や自己資本比率等指標的には充分対象。
・目先減益予想だけど事業自体が大きく毀損しているわけではない。
・ずっと増益、ずっと増配(或いは配当維持)は望ましいけど、個人的にはそれ自体を絶対的な尺度とはしていない(そりゃ凹む時もありますよ~(笑))
・長期保有方針の場合、上記のことから現時点で投資対象なり得るという判断であれば、継続保有或は追加投資で問題ない気がします。
今まで数年の状況見てもどちらかというと
当初は保守的な予想が多いし…。
まぁそこは想定以上にアクシーブが売れたということなので、
期待しすぎは禁物だけどね(でも今後暫くは売れそうだけど)。
一方で、高配当株に投資されている方でも以下のような考えの方はサヨナラされた方もいらっしゃるかと。
・そもそも減益や減配銘柄は保有したくない方針。
・長期ではなく、高配当株投資でも短期売買の投資方針。
・特に配当方針発表期待での一時的な値上がり期待していた場合。
・アクシーブに関するジェネリック農薬の出現はかなり大きな危機と考える場合。
どちらが正しいとかではなく、各々の投資方針によると思います。
個人的には、特に長期保有方針の場合、
現時点でも投資対象となるのであれば
特に売る必要はなさそうかなー。
1点気にしておきたいのは、投資する・継続保有する場合でも将来的に医薬品製薬メーカーのようなビジネスモデルに近づいていくとしたら、その際どう考えるかというのは頭に置いておきたいです。
まだ先の話かもですが、より不安定な業績になっていく
可能性があるかもです。
個人的には高配当利回りでも医薬品製薬メーカーには
今の所投資していませんし…。
今でもアクシーブにおんぶにだっこ感あるしな…。
将来的に「〇〇特許切れ迫る、新農薬開発進まず」といった
どこかの医薬品メーカーみたいになる可能性はあるかも。
ただ高配当株投資する以上、配当方針を明確化してくれたことは良いことだったと思います。
話題のクミアイ化学工業に関してでした!
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