7729 東京精密。
高配当株には似つかわしくない半導体業界の銘柄ですが、少し前から気になっていましたので確認しました。
2022年7月20日時点の配当利回りは約4.7%。
高配当株銘柄 7729 東京精密 概要
事業内容
半導体製造装置と計測機器の製造。
元々は計測機器製造で創業したようですが、現在では半導体製造装置事業の方が主力の模様。
HP確認すると、
(出典 東京精密HPより)
まぁ見てもなんとなくしかわからんけど…。
そうね。これらの製品のうちどれが主力で競争力あってとか、
コレが無いと世の中の半導体業界困る製品なんだ、
とかわかると良いんだけどね…。
現在の株価と配当利回り。
2022年7月20日現在 株価:4,675円、配当利回り:4.7%
収益状況
①売上・利益推移
売上高は、2022年3月実績で1,332億円。
(出典:IRBANKより)
2010年3月期は凹んでますが、その後は概ね右肩あがりで成長しているようです。
2020年3月期2021年3月期は低迷していますがコロナの影響かな。
セグメント見ておきます。
半導体製造装置
(出典:2021年度決算2022~2024年度中期経営計画説明会)
かなりの増収増益!
計測機器
(出典:2021年度決算2022~2024年度中期経営計画説明会)
半導体と比べると見劣りしますがしっかり増収増益。
②営業利益率
21.4%(2022年3月期)
高い!
・2020年3月期:約13.9%
・2022年3月期:20%超え!
③ROE
17.5%(2022 年3月期)
これも高い。
(出典:IRBANKより)
業績低迷した2020年3月期だけ凹んでいます。
CF状況
(出典:IRBANKより)
毎期しっかり営業CFプラス。
最近だとやはり2020年3月期が少し凹んでますが、
それでも黒字キープ。
業界的にもう少し凹凸あるかと思いましたが、
思ってたよりは安定していると言えそうです。
財務状況
①自己資本比率
68.1%(2022年3月期)。
すげーわ。
②現預金残高等
2022年3月末時点で490億円で総資産の25.7%。
(投資有価証券も含めると総資産の約27%)
一方借入金53億円。
安全性は高そうです。
配当状況
直近の配当利回り:4.7%(2022年7月20日時点)
2023年3月期は年間218円と前年185円より増配予想となっています。
いやっほー
(出典:IRBANKより)
配当利回りは最近上がってきたようです。
今の水準は過去と比べるとかなり高め。
2022年3月期は配当性向35%程でしたが、
2023年3月期は40%に変更!
PER
私は高配当株でも割高な銘柄は購入しません。
PER:約8.6倍。
(PBRは1.5倍程度)
過去のPERの推移を見ても現時点のPERは低めな部類といってよいと思います。
ちなみに期末日時点の数値で10年程度見ると以下のような感じ(ついでEPSも)。
(出典:IRBANKより)
その他 高配当株銘柄 東京精密に関する特記事項
①2023年3月期着地予想。
(出典:2021年度決算2022~2024年度中期経営計画説明会)
・両セグメントともに増収。
・営業利益率:約21%。
・(重ねてですが)増配。
素晴らしいとしか言えない。
ただバラ色というわけではなく、
業績予想の前提として以下を想定しているようです。
・計測機器において自動車向け需要の回復は緩やかなまま。
・部材価格高騰、中国ロックダウンの影響。
・為替1ドル115円による減益影響。
もしこれらをいい方向に裏切ってくれれば、
業績はもっと良くなるということ。
②競合と比べると…。
〇検査装置での競業:東京エレクトロン
〇切断装置での競合:ディスコ
東京エレクトロン 売上高:2兆4,000億円、営業利益:7,400億円、営業利益率:30.8%
ディスコ 売上高:3,000億円、営業利益:1,150億円、営業利益率:38.3%
東京精密 売上高:1,520億円、営業利益:320億円、営業利益率:21.1%
だいぶ見劣りするなー。
この辺りに注目度が低めな理由があるかもね。
高配当株銘柄 7729 東京精密 総括
〇評価できる点は、
- 業績好調。利業利益率も高い。
- 業界の割に割安。
- 現預金残高、自己資本比率等安全性高い。
- 配当性向向上、増配予定。
〇懸念点としては、
- 今後の半導体市況の行方に大きく左右される。
- 好業績とはいえ、業界競合他社と比べるとまだ見劣りする部分もある。
- (上には記載していないですが)半導体製造装置については中国に競合2桁社ある模様。
半導体市況ひいては景気の影響を受けやすい銘柄で競合も多そうな部分を
どう判断するかですが、個人的には高配当株投資の対象になると思います。
というか半導体業界で見つかるとは意外でした。
ポートフォリオに安定的な銘柄をそれなりに組み込んでいるのなら、
その一角には充分アリと思ってます。
今後の個人的着眼点
2023年度の半導体市況。
尚、決算説明会資料とともに中期経営計画資料も発表されています。
こちらは日を改めて見ていきたいと思います。
もし興味が湧いたら研究してみて下さいまし~。
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